モバイルファーストが主流となった現代において欠かせないのがハンバーガーメニュー(Hamburger Menu)です。本記事ではハンバーガーメニューの基本から、UIパーツとして参考になるデザイン例、実装のポイント、注意点、実際に使える参考パーツを一覧形式で紹介します。
ハンバーガーメニューとは?
ハンバーガーメニューとは3本の横線で構成されたアイコンで、メニューを折りたたんで表示するためのUIパーツです。見た目がハンバーガーに似ていることからその名が付きました。主にスマートフォンやタブレットなどの小さな画面サイズでナビゲーションを省スペース化するために使用されます。
ハンバーガーメニューの役割とメリット
メリット
画面スペースの節約
画面上部にメニューを常時表示する必要がなくなり、コンテンツを広く使える。
ミニマルなデザイン
ビジュアル的にスッキリとした印象を与えられる。
多階層のメニューに対応しやすい
サブメニューを階層的に展開できるため、情報量が多いサイトでも整理しやすい。
デメリット
発見性の低さ
一部のユーザーはハンバーガーアイコンをメニューと認識しないことがある。
アクセス数の低下
メニューが隠れることで、重要なページへのアクセスが減る可能性がある。
ハンバーガーメニューのデザイン例
ここでは、実際のプロダクトやデザインギャラリーから優れたハンバーガーメニューのパターンを紹介します。
Google マテリアルデザインのナビゲーションドロワー
- 特徴:スライド式で左からメニューが出現
- 参考:Material Design Navigation Drawer
- 用途:モバイルアプリ、PWAなど
Apple Safari風のミニマルドロワー
- 特徴:画面下部にスライドアップするモーダル型
- 参考:iOS標準のモバイルUIに適した構造
- 用途:スマホ向けの軽量アプリ
LINEアプリのボトムシートメニュー
- 特徴:チャットUIと連動したメニュー
- 用途:UIの一部として自然に組み込まれている
Pinterestのハンバーガーアニメーション
- 特徴:アニメーションで「X」アイコンに変化
- 効果:視覚的に状態変化がわかりやすくなる
Dribbbleのハンバーガーメニューコレクション
- 参考リンク:Dribbble – Hamburger Menu UI
- 用途:最新トレンドや動きの参考に最適
実装の際に気をつけたいポイント
アクセシビリティ
- ボタン要素に
aria-labelやrole="button"を正しく設定 - キーボード操作への対応(Tab移動、Enterで開閉)
アニメーション
- 開閉のアニメーションは0.2〜0.3秒程度が目安
- 状態の変化が明確にわかるようにする
レスポンシブ設計
- ブレークポイントに応じてハンバーガー表示を切り替える
- PCではフルメニュー表示、モバイルでは折りたたみ
パフォーマンス最適化
- メニューの内容を必要なときだけ読み込む遅延ローディング
- SPAの場合、状態管理ライブラリと連携
コーディングに使えるハンバーガーメニュー参考パーツ一覧
ハンバーガーメニューを簡単に導入できるライブラリやコード例、UIキットを紹介します。
| 名前 | 種類 | 特徴 | URL |
|---|---|---|---|
| Hamburgers.css | CSSライブラリ | アニメーション付きアイコンをCSSだけで実装可能 | https://jonsuh.com/hamburgers/ |
| Material UI Drawer | React UIコンポーネント | Googleのマテリアルデザインに準拠 | https://mui.com/components/drawers/ |
| Headless UI (Tailwind) | UIライブラリ | Tailwind CSS向けの完全カスタマイズ可能なメニュー | https://headlessui.dev/ |
| Bootstrap Navbar | UIフレームワーク | モバイル対応済みのナビゲーションバー付き | https://getbootstrap.com/ |
| CodePen コレクション | 実装例集 | 様々なハンバーガーメニューの動作を確認可能 | https://codepen.io/search/pens?q=hamburger+menu |
ハンバーガーメニューを使うべき場面と使わないべき場面
向いているケース
- スマートフォン対応が必須のアプリやWebサイト
- コンテンツを主役にしたいミニマルなデザイン
- メニュー項目が多いが、常に表示する必要がない場合
向いていないケース
- 主要ナビゲーションにすばやくアクセスさせたい場合
- メニュー自体がコンバージョンに直結している場合(EC、LP等)
ハンバーガーメニューの今後とトレンド
近年では「ハンバーガーメニュー=時代遅れ」とする声も一部ありますが、完全に廃れるわけではありません。代替UIとして以下のようなトレンドも登場しています:
- ボトムナビゲーション:親指での操作性を意識した配置
- セグメンテッドコントロール:コンテンツ切り替えに特化
- 音声ナビゲーション:アクセシビリティ対応としての音声UI
ハンバーガーメニューは適切な設計と補助的なガイドを加えれば、依然として有効なナビゲーション手段です。
まとめ:ハンバーガーメニューは「見せ方」が命
ハンバーガーメニューは便利ですが、設置するだけでUIが完成するわけではありません。ユーザーに「気づいてもらい」「迷わず使ってもらえる」ように、アニメーション、ヒント、補助テキストなどの細かな配慮が必要です。
この記事で紹介した参考パーツを活用し、自分のプロジェクトに合った最適なナビゲーションUIを構築してください。
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