WebサイトやアプリケーションにおけるUIパーツの中で、最も多用されているのが「タブ(tab)UI」です。情報をコンパクトにまとめ、ユーザーが瞬時に切り替えられるインターフェースは、視認性・操作性の両面で優れています。
本記事ではタブUIの役割・種類・実装のポイント、さらに参考にしたいデザインパターンまで、UIデザイナーやフロントエンドエンジニアにとって役立つ内容を網羅的に解説します。
タブUIとは?基本の役割と利点
タブUIは限られたスペースで複数のコンテンツを切り替えられるインターフェース設計の一種です。まるで紙のファイルにインデックスを付けるように、視覚的にグループ化された情報を瞬時に切り替えられます。
主なメリット
- 情報を整理して見せられる
- 画面遷移がなく、UXがシームレス
- ユーザーが迷いにくく、操作が直感的
例えばプロフィール画面において「基本情報」「投稿」「いいね」などを切り替えられる設計は典型的なタブUIです。
タブUIの主な種類と使用シーン
横並び型(Horizontal Tabs)
一般的にページ上部に配置されるスタイル。よくあるのは以下のようなケース:
- 商品ページ:概要 / 仕様 / レビュー
- ユーザープロフィール:投稿 / いいね / フォロー
メリット: ユーザーの視線に入りやすく、すぐに操作可能。
縦並び型(Vertical Tabs)
画面の左側に配置されることが多く、情報量の多い管理画面やダッシュボードに向いています。
使用例:
- CMS管理画面:投稿一覧 / メディア / 設定
- SaaSの管理パネル:アナリティクス / 課金 / ユーザー管理
メリット: 多くのタブを表示でき、階層的な情報整理に強い。
アイコンタブ(Icon Tabs)
ラベルではなくアイコンのみ、またはアイコン+ラベルの構成。特にスマホなど画面が小さい環境に最適です。
例:
- スマホアプリのフッターナビゲーション
- 音楽アプリの再生 / ライブラリ / 検索 など
スクロールタブ(Scrollable Tabs)
タブ数が多い場合に横スクロールで表示する形式。ECサイトやニュースアプリでよく見られます。
タブUIを設計する際のチェックリスト
✔ タブの数は多すぎないか?
5〜6個を超えるとUXが低下します。どうしても多い場合はスクロール可能な形式や、ドロップダウン型にすることも検討しましょう。
✔ アクティブなタブが明確か?
視覚的な強弱が曖昧だと、ユーザーが今どのタブを見ているか分かりにくくなります。色・下線・アイコンの変化などで差をつけましょう。
✔ タブとコンテンツの関連性が明確か?
タブをクリックした時、即座に対応するコンテンツが表示されないと混乱を招きます。遅延表示や遷移アニメーションにも配慮を。
タブUIの実装参考パターン一覧
以下に、実際に参考になるタブUIのデザイン例をいくつか紹介します。UIパーツの構成、アニメーション、レスポンシブ対応など、工夫された設計が目を引きます。
Material UI Tabs
Googleのマテリアルデザインに基づいた、シンプルかつ直感的なタブコンポーネント。Reactでの実装もスムーズで、アクセシビリティも考慮されています。
Ant Design Tabs
企業系の管理画面に多用されるAnt DesignのタブUI。アイコン+テキスト、タブの追加・削除など、機能性重視の設計が特徴。
Tailwind UI Tabs
Tailwind CSSを使った軽量タブUI。カスタマイズしやすく、デザイナーとエンジニアの連携に向いています。
Bootstrap Tabs
古典的かつ今でも現役。Web制作の基本として押さえておきたい構成。
タブUIのトレンドと今後
近年では以下のようなトレンドが見られます:
- モバイルファースト対応
- タブが下部に配置されるケースが増加
- スワイプによる切り替え
- スクロールジェスチャーとの連携
- マイクロインタラクション
- 切り替え時のアニメーション強化
今後も「ユーザーにとって自然な体験」を提供するために、ただの切り替えパーツではなく、UX設計の中心的存在として進化し続けるでしょう。
まとめ|UIパーツの基礎を固めてプロ品質へ
タブUIは、Web・アプリ問わず必須のUIパーツです。正しく設計すれば情報整理・操作性・ユーザー体験のすべてを向上させることができます。
- 横型/縦型/アイコン/スクロール型など、用途に応じた選択を
- デザインと機能のバランスを意識する
- 実装ライブラリを活用し、再現性と保守性を高める
UIパーツに対する深い理解と適切な選定こそが、プロフェッショナルなUIデザインへの第一歩です。ぜひ、自身のプロジェクトに最適なタブパーツを選び、効果的なユーザー体験を提供してください。
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