【UIパーツ大全】オートコンプリート[auto complete]参考パーツ一覧

2025.05.03

ウェブサイトやアプリケーションのUIにおいて、ユーザーの入力を補助する「オートコンプリート（auto complete）」はUX向上に欠かせない重要なパーツのひとつです。本記事ではオートコンプリートの基本的な仕組みから、代表的なUIデザイン、参考になる実装例、そしておすすめライブラリまでを一挙に紹介します。デザインやフロントエンド開発に携わる方にとって役立つ情報を網羅的に解説します。

オートコンプリート（auto complete）とは？

オートコンプリートとはユーザーが入力を始めると同時に、入力内容に基づいた候補を提示するUIコンポーネントです。検索ボックス、住所入力、タグ追加、メールアドレス入力など、多くの場面で使用されています。

なぜオートコンプリートが重要なのか？

ユーザーの入力負荷を軽減
入力ミスの防止
検索精度の向上
UI/UXの高速化

オートコンプリートは、「ユーザーにやさしいUI」の代表格ともいえる存在です。特にモバイルデバイスでは、キーボード入力に手間がかかるため、補完機能があるだけで離脱率を大きく下げることができます。

オートコンプリートの代表的なUIパターン

UIデザインにおいて、オートコンプリートの実装にはいくつかの典型的なパターンがあります。以下に主要なUIパターンを紹介します。

ドロップダウンリスト型

ユーザーが数文字入力すると、入力欄の下に候補がリスト形式で表示されるタイプ。検索ボックスや住所入力に多く見られる形式です。

特徴

候補が明確に表示される
キーボードまたはマウスで選択可能

参考例

Google検索
Amazonの検索ボックス

タグ型（チップ型）

複数の項目を選択するタイプのオートコンプリートで、入力欄の中に選択済みの要素がタグ（チップ）として表示されます。

特徴

選択済み項目が視覚的に明確
SNSやメールアプリでよく使用される

参考例

Gmailの宛先入力
Twitterのハッシュタグ入力

セクション分け型

候補リストにカテゴリやグループ分けを加えるタイプ。ユーザーに多様な選択肢を整理して提示できます。

特徴

複数カテゴリの候補を見せられる
複雑なデータ構造でも整理可能

参考例

eコマースサイトの商品検索
管理画面のユーザー検索

参考になる実装・デザイン例

UIコンポーネントの参考にできる実装例を紹介します。Figma、CodePen、GitHubなどに公開されているプロジェクトから実用的かつデザイン性の高いものを厳選しています。

1. Material UI（MUI） – Autocomplete

URL: https://mui.com/components/autocomplete/
Googleのマテリアルデザインを採用したReact向けUIライブラリ。アクセシビリティにも配慮。

2. React Select

URL: https://react-select.com/
タグ入力、マルチセレクトなどに対応した柔軟性の高いオートコンプリート。

3. Algolia Autocomplete.js

URL: https://www.algolia.com/doc/ui-libraries/autocomplete/
高速検索に特化したAlgoliaが提供するオートコンプリートライブラリ。

4. Figmaコミュニティ – オートコンプリートUIキット

キーワード検索：「autocomplete ui」や「search bar」
UI設計段階で参考になるプロトタイプが多数

実装時のUXベストプラクティス

✅ 候補は3〜10件程度に絞る

選択肢が多すぎると逆にユーザーが混乱する原因になります。

✅ 入力直後に即座に反応する

レスポンスが遅いと、ユーザーの入力意図とタイミングがずれ、ストレスの原因になります。

✅ 入力に一致しないときの挙動を定義する

「一致する項目がありません」と表示する、あるいは新規追加の選択肢を出すなど、丁寧なUX設計が必要です。

✅ キーボード操作にも対応する

マウスだけでなく、Tabキーや矢印キーでの操作もサポートしましょう。

フロントエンド向けおすすめライブラリ一覧

ライブラリ名	対応フレームワーク	特徴
Material UI	React	アクセシブルで汎用性あり
React Select	React	タグ入力や非同期処理対応
Downshift	React	カスタマイズ性が非常に高い
Algolia Autocomplete	Vanilla JS	サーバーサイド連携に強い
Awesomplete	Vanilla JS	軽量・高速・依存なし