デザインツールとして広く使用されるFigmaは、UI/UXデザイナーにとって欠かせないツールです。特にFigmaで作成した要素を効率的に書き出す方法をマスターすることは、デザインの共有や実装のスムーズな進行に直結します。本記事では「利用シーン」と「操作方法」に分けて、要素の書き出しについて詳しく解説します。
利用シーン
チームとの共有
デザインプロジェクトでは、完成したデザインをチームメンバーと共有する場面が多々あります。特にプロトタイプの一部やアイコン、背景画像など特定の要素を個別に共有する必要がある場合、書き出し機能が役立ちます。
シナリオ例：開発チームにボタンのスタイルガイドを渡すために、ボタンの画像データをSVG形式で書き出す。
目的：正確なビジュアルデータを提供し、デザイン意図を明確に伝える。
開発チームへの引き渡し
デザイナーとエンジニア間の連携では、Figmaで作成した要素を開発環境で利用可能な形式に変換することが重要です。PNGやSVG、JPGなどの形式で書き出すことで、エンジニアは正確なデザインを基に実装できます。
シナリオ例：レスポンシブウェブデザインに使用する画像を複数の解像度で書き出す。
目的：実装時の効率向上とデザインの再現性を確保する。
プレゼンテーションやクライアントレビュー
プレゼン資料やクライアントへの提案書を作成する際、デザイン要素を適切な形式で書き出して挿入することが求められます。Figmaでは高品質な書き出しが可能で、見栄えの良い資料作成を支援します。
シナリオ例：モバイルアプリの画面をPDF形式でエクスポートし、クライアントにレビュー用として送信。
目的：デザイン意図を明確に伝え、効率的なフィードバックを得る。
外部ツールでの加工や編集
時にはFigma以外のツールでデザインをさらに加工する必要があります。その場合Figmaから書き出したデータを元にAdobe PhotoshopやIllustratorで編集することが可能です。
シナリオ例：ブランドロゴをSVG形式で書き出し、Illustratorでカラーバリエーションを追加する。
目的：外部ツールとの連携による柔軟なデザイン管理。
操作方法
Figmaの書き出し機能は直感的でありながら強力です。以下では、基本的な手順をステップごとに解説します。
書き出したい要素を選択する
まずFigmaのデザイン画面で書き出したい要素をクリックまたはドラッグして選択します。複数の要素を同時に選択することも可能です。
注意点：グループ化された要素を選択する場合、必要に応じてグループ全体または特定のレイヤーを選択しましょう。
書き出し設定を確認する
選択後、画面右側のプロパティパネル（インスペクター）にある「Export」セクションを確認します。
形式の選択
PNG：汎用性が高く、背景が透明な画像が必要な場合に最適。
SVG：ベクター形式でスケーラブルなデータを提供。
JPG：背景が必要なラスタ画像として適切。
PDF：高品質の印刷物やドキュメントに適している。
スケールの設定：1x、2x、3xなどの倍率を指定して、デバイス解像度に合わせた書き出しが可能です。
書き出しを実行する
設定が完了したら、「Export」ボタンをクリックするだけで書き出しが完了します。複数の形式で同時に書き出す場合も、事前にすべて設定しておけば一括書き出しが可能です。
ショートカットキー（Macでは⌘ + E、WindowsではCtrl + E）を使用することで、効率的に書き出しができます。
プラグインの活用
Figmaには書き出し作業を効率化するためのさまざまなプラグインがあります。以下は代表的なプラグインの例です。
TinyImage Compressor：画像の圧縮を簡単に行えるツール。
SVG Export：複雑なSVGデータを効率的に書き出し。
Figma to Web：ウェブ用に最適化された画像を生成。
書き出しデータの確認と活用
書き出しが完了したファイルを確認し、目的に応じて使用します。開発用であればバージョン管理システムや共有ドライブにアップロードすると良いでしょう。
まとめ
Figmaの要素書き出しはデザインプロジェクトの成功に不可欠なスキルです。利用シーンを理解し適切な操作方法を習得することで、デザインの共有や実装がスムーズに進みます。本記事で紹介した手順を参考にFigmaの書き出し機能を最大限活用してください。
他にもクリエイターの収入アップ方法も紹介しているので、自分の給与に違和感がある方は覗いていってみてください。
