転職活動を続けていると、複数の企業から内定をいただくケースがあります。その際に必ず直面するのが「内定辞退」の連絡です。
しかし「どのように伝えれば失礼にならないか」「どんな文章で断れば角が立たないか」と悩む人は少なくありません。
内定辞退は決して珍しいことではありませんが伝え方を誤ると印象を損ねたり、今後の転職活動に悪影響を与える可能性があります。特に同じ業界内で働く場合、採用担当者や企業間のつながりを意識して誠実な対応が欠かせません。
この記事では転職における内定辞退のマナーとすぐに使える文章テンプレート10選を紹介します。状況に合わせて活用できるよう、シンプルな例から丁寧な例文まで幅広く用意しました。
内定辞退を伝えるときの基本マナー
できるだけ早く伝える
辞退を決めたら、できる限り早く連絡することが大切です。企業は採用活動に大きなコストをかけており、候補者が内定を辞退すると次の候補者へアプローチする必要が出てきます。遅れれば遅れるほど迷惑をかけるため、誠実にスピーディーに行動しましょう。
まずは電話、その後メールが望ましい
本来、内定辞退は電話で伝えるのが基本です。ただし、最近はメールで辞退を伝えるケースも増えています。ベストは電話で直接伝え、その後フォローとしてメールを送る流れです。
理由は簡潔に
「他社での就業を決めた」「一身上の都合により」など、理由は簡潔に伝えれば十分です。細かく説明する必要はなく、無理に取り繕うと不自然になることもあります。
感謝の気持ちを忘れない
選考に時間をかけてもらったこと、内定という評価をいただいたことに感謝を示すのは必須です。丁寧な感謝の一文を加えるだけで、受け取る側の印象は大きく変わります。
内定辞退の文章テンプレート10選
以下では状況に応じて使える文章例を10パターン紹介します。基本的にはメール文面を想定していますが、電話での言い回しも参考になるように工夫しました。
テンプレート1:最もシンプルな基本形
件名:内定辞退のご連絡(氏名)
株式会社〇〇
人事部 〇〇様
このたびは内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。
大変恐縮ではございますが、他社での就業を決意いたしましたため、
内定を辞退させていただきたくご連絡申し上げました。
選考に際し、貴重なお時間をいただきましたこと、心より御礼申し上げます。
末筆ながら、貴社のますますのご発展をお祈りいたします。
〇〇(氏名)
テンプレート2:感謝を強調した丁寧なパターン
件名:内定辞退のご連絡(氏名)
株式会社〇〇
採用ご担当者様
このたびは内定のご通知をいただき、心より感謝申し上げます。
貴社の理念や事業内容に強く共感しておりましたが、
熟慮の結果、他社への入社を決断いたしました。
誠に勝手ながら、内定を辞退させていただきたく存じます。
これまでご丁寧にご対応いただきましたことに深く御礼申し上げます。
今後の貴社のご発展をお祈りいたします。
〇〇(氏名)
テンプレート3:一身上の都合を理由にする場合
件名:内定辞退のご連絡(氏名)
株式会社〇〇
人事ご担当者様
このたびは内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。
大変恐縮ですが、一身上の都合により、
内定を辞退させていただきたくご連絡差し上げました。
選考に際しましては多大なお時間をいただきましたこと、心より御礼申し上げます。
どうかご理解賜りますようお願い申し上げます。
〇〇(氏名)
テンプレート4:電話で伝える場合(口頭例)
「このたびは内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。大変申し訳ないのですが、他社への入社を決意いたしましたので、内定を辞退させていただきたくお電話いたしました。これまで選考でお時間をいただきましたことに感謝しております。本当にありがとうございました。」
テンプレート5:すでに入社承諾書を提出した後の辞退
件名:内定辞退のご相談(氏名)
株式会社〇〇
人事部 〇〇様
このたびは内定ならびに入社承諾の機会をいただき、誠にありがとうございます。
大変心苦しいお願いではございますが、家庭の事情により、
やむを得ず内定を辞退させていただきたく存じます。
貴社に多大なご迷惑をおかけすることを、心よりお詫び申し上げます。
何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
〇〇(氏名)
テンプレート6:紹介会社経由の場合
件名:内定辞退のご連絡(氏名)
株式会社〇〇
採用ご担当者様
このたびは内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
大変恐縮ではございますが、紹介会社のご担当者を通じてお伝えしております通り、
内定を辞退させていただきたく存じます。
これまで丁寧にご対応いただきましたこと、心より感謝申し上げます。
貴社のご発展をお祈りいたします。
〇〇(氏名)
テンプレート7:選考が長引いた場合の辞退
件名:内定辞退のご連絡(氏名)
株式会社〇〇
人事部 〇〇様
このたびは選考の機会をいただき、さらに内定のご連絡まで賜り、誠にありがとうございました。
誠に心苦しいのですが、他社にてすでに入社を決定いたしましたため、
内定を辞退させていただきたくご連絡いたしました。
貴重なお時間を割いていただいたにもかかわらず、このような結果となり申し訳ございません。
今後の貴社のますますのご活躍をお祈りいたします。
〇〇(氏名)
テンプレート8:転職先を明言せず断る場合
件名:内定辞退のご連絡(氏名)
株式会社〇〇
人事部 〇〇様
このたびは内定のご連絡を賜り、誠にありがとうございます。
大変恐縮ですが、諸般の事情により、内定を辞退させていただきたく存じます。
ご迷惑をおかけしますことを心よりお詫び申し上げるとともに、
これまでのご尽力に深く感謝申し上げます。
〇〇(氏名)
テンプレート9:感謝を前面に出した温かい文面
件名:内定辞退のご連絡(氏名)
株式会社〇〇
人事部 〇〇様
このたびは内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。
面接や選考を通じて、貴社の魅力を強く感じておりましたので、
辞退のご連絡を差し上げることは大変心苦しく存じます。
慎重に検討を重ねた結果、他の進路を選ぶことといたしました。
これまでのご対応に心より感謝申し上げますとともに、
貴社のご発展をお祈りいたします。
〇〇(氏名)
テンプレート10:最終候補として残っていた場合
件名:内定辞退のご連絡(氏名)
株式会社〇〇
人事部 〇〇様
このたびは選考の機会をいただき、誠にありがとうございました。
最終候補としてご検討いただいておりましたが、
他社にて入社を決定いたしましたため、
誠に勝手ながら辞退のご連絡を差し上げました。
これまでのご尽力に深く感謝申し上げます。
今後の貴社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。
〇〇(氏名)
内定辞退でやってはいけないこと
連絡を放置する(音信不通)
もっとも失礼で印象を悪くします。必ず返信を。
理由を長々と説明する
「給与が低いから」「面接官の印象が悪かったから」など正直に言う必要はありません。トラブルを避けるためにも簡潔に。
メールだけで終える(必要に応じて電話を)
メールだけで済ませたい場合でも、企業によっては電話が望ましいケースもあります。
まとめ
転職における内定辞退は、誰にでも起こりうることです。大切なのはできるだけ早く、誠実に、感謝を込めて伝えること。
この記事で紹介した10種類のテンプレートを状況に合わせて使えば、角を立てずに内定を辞退することができます。
誠実な対応を心がけ気持ちよく次のステップへ進んでください。
他にもクリエイターの収入アップ方法も紹介しているので、自分の給与に違和感がある方は覗いていってみてください。