「Manusを使い始めたいけど、何を入力すればいいかわからない」という人に向けて書く。
Manusを使いこなすカギは「良いプロンプト」を持っていることだ。同じタスクでも、プロンプトの質によって出力が全く違うものになる。そして良いプロンプトは、一度作ってしまえば何度でも使い回せる。
この記事では、私が実際に使っているManusのプロンプトテンプレートを10個紹介する。コピーして使える形にしているので、そのまま試してほしい。
結論から言う——良いプロンプトは「ゴール・スコープ・フォーマット・情報源」の4要素が揃っている
一言で言えば、Manusへの良い指示は「何を達成したいか・どこまでやるか・どんな形で出力するか・どこから情報を取るか」の4つを全部含んでいる。この4要素が揃うほど、出力の質と再現性が上がる。
以下のテンプレートはすべてこの4要素を含む形で設計してある。
Manus(マナス)とは何か——テンプレートを使う前に
Manusとは、完全自律型AIエージェントだ。タスクを渡すと人間の介在なしにブラウザを操作し、情報収集・整理・成果物生成を自律的に完了させる。中国発でMeta傘下、公式サイトはmanus.im、2026年現在は一般公開されている。Freeプランで毎日300クレジット、Proプランは月額$39だ。
テンプレートの「〇〇」部分を自分の状況に合わせて書き換えて使ってほしい。
テンプレート1:週次業界ニュースダイジェスト
用途:毎週の業界動向把握・情報収集の自動化
プロンプト:
「〇〇分野の週次ニュースダイジェストを作成してほしい。対象期間:〇月〇日〜〇月〇日。参照先:TechCrunch・The Verge・〇〇(業界特化メディア)。件数:重要度の高いものを8〜10件。出力フォーマット:各ニュースに【タイトル】【概要3文】【出典URL】を付けて箇条書きで整理してほしい。出力は日本語で」
ポイント:対象期間を毎週書き換えるだけで再利用できる。参照先を変えれば別業界にも転用できる。
テンプレート2:競合サービス比較レポート
用途:競合調査・製品比較・提案書の素材収集
プロンプト:
「以下の〇社を比較したレポートを作成してほしい。比較対象:〇〇・〇〇・〇〇。比較項目:主要機能(箇条書き3〜5点)・料金プラン(Free/有料プランの概要)・対象ユーザー・ユーザーレビューの好評点と不満点(各3点)・直近の主なアップデート。情報源:各社公式サイト・G2・ProductHunt・Trustpilot。出力フォーマット:各社について上記項目を整理したあと、3社の総合比較コメントを150字程度で付けてほしい。出力は日本語で」
テンプレート3:業界市場調査レポート(初稿)
用途:新規案件のキャッチアップ・提案書の市場背景素材
プロンプト:
「〇〇業界の市場調査レポートを作成してほしい。調査項目:市場規模と成長率(直近の数値があれば)・主要プレイヤー5社の概要(各社3文以内)・業界の主要トレンド3点・業界が抱える主要課題2〜3点・今後の展望。情報源:IDC・Gartner・矢野経済研究所・McKinsey・各業界団体・主要メディア。数値データには必ず出典URLを付けてほしい。出力は日本語で。A4換算3ページ程度のボリュームで」
テンプレート4:企業事前調査(商談・提案前)
用途:新規クライアントとの初回ミーティング・提案前の企業リサーチ
プロンプト:
「〇〇株式会社について、初回商談の前準備として以下の情報をまとめてほしい。調査項目:事業概要・主要製品/サービス、直近6ヶ月の主なプレスリリース・ニュース、財務状況のポイント(上場企業の場合は直近決算)、代表者・経営陣の最近のコメント・方針、主な競合企業と市場でのポジション、採用動向(強化中の職種・採用人数)。情報源:同社公式サイト・IR資料・日経・東洋経済・各社プレスリリース。出力は日本語で」
テンプレート5:グローバルベンチマーク事例収集
用途:提案書への海外事例掲載・新規事業の先行事例調査
プロンプト:
「〇〇(課題・テーマ)に取り組んでいるグローバル先進事例を5社調べてほしい。各事例について:企業名・本社所在地・事業概要、〇〇に対するアプローチと取り組み内容、得られた成果(定量的なものがあれば)、失敗・課題があれば、日本企業への応用可能性についてのコメント。情報源:TechCrunch・MIT Technology Review・Harvard Business Review・各社公式ブログ・企業ニュース。出力は日本語で」
テンプレート6:プレゼンスライド構成案と草稿
用途:社内提案・クライアント向けプレゼン資料のたたき台作成
プロンプト:
「〇〇(テーマ)についての提案プレゼンスライドを作成してほしい。対象オーディエンス:〇〇(例:IT知識のない経営幹部)。スライド枚数:10〜12枚。構成:課題提起→現状分析→解決策の提案→具体的な活用事例3例→導入ステップと費用感→期待効果→まとめ。各スライドに【タイトル】【本文テキスト(3〜5文)】【発表者向けメモ(2〜3文)】を付けてほしい。出力は日本語で」
テンプレート7:ユーザーレビュー感情分析素材
用途:自社・競合製品のユーザー声把握・マーケティング訴求ポイントの発見
プロンプト:
「〇〇(製品/サービス名)に対するユーザーの声を収集してほしい。収集先:G2・Trustpilot・Capterra・App Store/Google Playレビュー(該当する場合)・Reddit。好評コメントを10件・不満コメントを10件抽出してほしい。各コメントに【原文の要約1〜2文】【コメントのテーマ分類(例:UIの使いやすさ・価格・サポート対応など)】を付けてほしい。収集後、好評・不満それぞれの傾向をまとめたコメントも100字程度で付けてほしい。出力は日本語で」
テンプレート8:採用競合調査
用途:採用担当者向け・競合の採用戦略把握・求人票のベンチマーク
プロンプト:
「〇〇職種の採用において、以下の競合企業の採用施策を調べてほしい。調査対象企業:〇〇社・〇〇社・〇〇社。調査項目:現在の募集要項(必須/歓迎スキル・給与水準・待遇)、採用訴求のポイント(企業文化・成長機会・働き方など)、採用媒体(どのプラットフォームを使っているか)、採用人数の規模感。情報源:各社採用ページ・LinkedIn・Wantedly・Green・転職会議。出力は日本語で」
テンプレート9:SEO競合コンテンツ分析
用途:コンテンツ制作前のリサーチ・SEO記事の差別化ポイント把握
プロンプト:
「『〇〇(キーワード)』で検索上位に出ている記事5本を調べてほしい。各記事について:記事タイトルとURL、主要見出し(H2レベル)の一覧、記事がカバーしている主要トピック、推定文字数・コンテンツの特徴(図解多め・事例多めなど)、他の上位記事にない独自の視点・情報があれば。最後に、5本の共通点と差別化できる切り口についてのコメントを200字程度で付けてほしい。出力は日本語で」
テンプレート10:投資・資金調達動向調査
用途:投資家・VCスタッフ・事業開発担当者向け・業界の資金流入動向把握
プロンプト:
「〇〇分野における直近3ヶ月(〇月〜〇月)の主な資金調達・M&A・IPO情報を調べてほしい。各案件について:企業名・概要・調達額・投資家・発表日・出典URL。件数:5〜10件程度(重要度の高いもの優先)。情報源:TechCrunch・Crunchbase・Startup DB・各社プレスリリース。数値は必ず出典付きで。最後に、この期間の資金調達トレンドについて150字程度のコメントを付けてほしい。出力は日本語で」
テンプレートを使う際の共通コツ
- 「〇〇」部分を具体的に書き換える:テンプレートの〇〇を自分の状況に合わせて具体化するほど、出力の精度が上がる
- 「出力は日本語で」を忘れない:英語の参照先を指定する場合は特に、日本語出力の指示を末尾に付ける
- 「出典URLを付けてほしい」を追加する:数値データや重要な事実を含むタスクには、出典の付記を指示する
- 件数を限定する:「5〜10件」「3〜5点」のように件数を指定すると出力が扱いやすくなる
- うまくいったテンプレートは保存して育てる:最初のテンプレートをベースに、使うたびに微調整して精度を上げていく
よくある質問(FAQ)
Q1. テンプレートをそのままコピーして使っていいですか?
はい、コピーして使ってほしい。ただし「〇〇」の部分は必ず自分の状況に合わせて書き換えること。テンプレートそのままで投げると、Manusが〇〇を自分で解釈して想定外の出力になることがある。
Q2. テンプレートを使っても期待通りの出力が返ってこない場合は?
まず「対象・件数・フォーマット・情報源」の4要素のうち、どれかが曖昧でないかを確認する。特に「情報源を指定していない」「件数が多すぎる」という場合は、そこを修正して再試行するとよい。
Q3. テンプレートのクレジット消費量の目安は?
テンプレートによって異なる。週次ニュース(テンプレート1)・採用調査(テンプレート8)・SEO分析(テンプレート9)は比較的軽め(100〜200クレジット程度)。市場調査レポート(テンプレート3)・グローバルベンチマーク(テンプレート5)・プレゼン草稿(テンプレート6)は重め(300〜600クレジット程度)。Freeプランで試す場合は1日1〜2タスクを目安に使うとよい。
Q4. テンプレートをチームで共有して使えますか?
テンプレート自体はテキストファイルやNotionで共有できる。ただしManusのアカウントは個人または契約プランの範囲で使用するのが基本だ。チームで活用する場合は、Enterpriseプランの検討を推奨する。
Q5. 同じテンプレートを毎週使っても出力は変わりますか?
はい、変わる。対象期間・参照先の更新内容・ウェブのアクセス状況によって毎回少し異なる出力になる。また同じプロンプトでも実行タイミングによって巡回するページが変わるため、完全に同一の出力にはならない。これはManusの自律性によるものであり、毎回新しい情報が取り込まれる利点でもある。
Q6. テンプレートをさらに改善する方法は?
使うたびに「ここが不足していた・ここが余分だった」という点をメモして修正を重ねる。特に「フォーマット指定をより詳細にする」「参照先をより信頼性の高いサイトに変える」「件数を調整する」という改善が効果的だ。10回使って磨いたテンプレートは、最初のバージョンとは別物になる。
Q7. この10個以外でよく使うプロンプトパターンはありますか?
「特定人物の最近の発言・活動まとめ」「特定トピックのTwitter/Xでの反応調査」「政府・規制機関の最新動向調査」「特定国・地域のスタートアップエコシステム調査」などもよく使うパターンだ。いずれも「対象・期間・情報源・フォーマット・件数」を揃えた指示を書くと精度が上がる。
注意点・失敗しやすいポイント
- テンプレートの「〇〇」を書き換えずに使わない:テンプレートそのままで投げると想定外の出力になる
- 数値データは一次情報で確認する:市場規模・資金調達額などの数値は出典URLを確認してから使う
- テンプレートを使い捨てにしない:使うたびに改善メモを加えて精度を上げる。プロンプトテンプレートは育てるもの
- クレジット消費の大きいテンプレートは残量を確認してから実行する:テンプレート3・5・6は特にクレジットを使う
- 出力をそのまま使わない:テンプレートから出た出力はたたき台。自分の解釈・文脈を加えてから使う
まとめ——プロンプトテンプレートはManusを使いこなすための最重要資産だ
10のプロンプトテンプレートを紹介した。どれもそのままコピーして使えるように設計しているが、使いながら自分の仕事に合わせて育てることが大切だ。
良いプロンプトを持つことは、良いManusの使い方を持つことと同じだ。テンプレートを一度作ってしまえば、何度でも再利用できる。これがManusを「道具として使いこなす」ための最も確実な方法だ。
manus.imから無料で始められる。まず1つのテンプレートをコピーして試してほしい。そのたたき台から、自分なりのプロンプトライブラリが育っていく。