近年イラストや画像を自動で生成するサービスが一般ユーザーでも手軽に使えるようになりました。なかでもOpenAIが提供するChatGPT(とくに画像生成機能を備えたバージョン)は、その利便性と創造性の高さから注目を集めています。
本記事ではChatGPTを使ってイラストを生成する方法とその際に注意すべき著作権のポイントについて詳しく解説します。これからAIイラストに挑戦したい人もすでに活用している人も、知っておくべき情報をわかりやすく紹介します。
ChatGPTでイラスト生成はできるのか?
結論から言うとChatGPT単体ではテキスト生成がメインの機能ですが、画像生成機能を持つ「DALL·E(ダリー)」と連携することで、テキストからイラストを作成できます。
OpenAIは「ChatGPT Plus」ユーザー向けにDALL·E 3を搭載したイラスト生成機能を提供しており、以下のようなステップで利用できます。
ChatGPTでイラストを生成する方法
ChatGPT Plusに登録する
イラスト生成機能は月額課金プラン(ChatGPT Plus)ユーザー向けに提供されています。無料プランでは利用できないため、イラストを生成したい場合はまずPlusプランへの登録が必要です。
プロンプト(指示文)を入力する
画像生成を行うには、どんなイラストを描いてほしいかをテキストで指定します。これを「プロンプト」と呼びます。
例
- 「夜空に浮かぶネオン風の東京タワー」
- 「未来的なロボットが笑顔で歩いているシーン」
- 「水彩画風の猫が本を読んでいる」
細かく指定すればするほど理想に近い画像が出力される可能性が高くなります。
イラストが生成される
プロンプトを送信すると数十秒以内にAIが画像を生成してくれます。画像はダウンロード可能で、SNSやブログなどに活用できます。
修正やバリエーションも可能
「もう少し明るくして」「背景を海に変えて」などのリクエストも可能で、AIがバリエーションを再生成してくれます。これにより細かい調整が簡単に行えます。
プロンプト作成のコツ
プロンプトが曖昧だと意図しない画像が出力されることがあります。以下のポイントを押さえることでクオリティの高いイラストを生成しやすくなります。
- 具体的な要素を入れる:「赤い傘」「黒猫」「金色の時計塔」など
- スタイルを指定する:「アニメ風」「リアル調」「水彩画風」など
- 構図を伝える:「正面から」「上から見下ろす」「背景に山を配置」など
- 色や雰囲気も言語化する:「暗い雰囲気」「パステルカラー」「幻想的な光」など
ChatGPTによる画像生成と著作権
AIが生成したイラストを使うとき一番気になるのは「著作権」でしょう。実際、AI生成物の法的位置づけは国によって異なり、まだ明確でない部分も多くあります。ここでは日本国内の状況と一般的なガイドラインに基づいて解説します。
AIイラストの著作権は誰のもの?
日本の著作権法では「人間による創作物」にのみ著作権が発生します。AIが自動で作成したイラストには、通常の意味での著作権は認められていません。そのためAIが作った画像は原則として著作権がない状態とみなされます。
ただしプロンプトを工夫して創造的な指示を与えた場合、そのプロンプトに創作性が認められれば、著作権に類する権利が一部主張される可能性はあります。現時点ではグレーゾーンです。
商用利用はできるのか?
OpenAIの利用規約では生成された画像を商用利用しても問題ないとされています(2025年時点)。つまりTシャツのデザイン、広告バナー、YouTubeのサムネイルなどにも利用可能です。
注意点は以下になります。
- 有名キャラクターや実在の人物を模した画像はNG(肖像権や商標権の侵害)
- 他人の著作物を真似したような画像も避ける(類似性が高い場合)
再配布や販売は可能か?
生成画像を自分のサイトで再配布したり、NFTとして販売したりすることも技術的には可能です。
しかしその画像が他人のプロンプトや画像と類似していた場合、トラブルになる可能性もあります。安全策として、オリジナル性を高めたプロンプト設計と利用シーンに応じた法的確認が必要です。
まとめ:AIイラストの活用は「創意」と「配慮」がカギ
ChatGPT+DALL·Eを使えば誰でも簡単にハイクオリティなイラストを生成できます。特にクリエイターやマーケターにとっては、コスト削減やアイデア出しの大きな武器になります。
著作権や法的リスクを理解し適切に利用することが不可欠です。AIに任せる部分と人間が責任を持って判断する部分を切り分けて、安全かつ創造的に活用していきましょう。
他にもクリエイターの収入アップ方法も紹介しているので、自分の給与に違和感がある方は覗いていってみてください。