ページネーション(pagination)はユーザー体験を左右する重要なUIパーツです。特にコンテンツが多い場合、情報を整理しながらスムーズにナビゲートさせるためには、見やすく使いやすいページネーションの設計が欠かせません。この記事では実用的で参考になるページネーションのUIパーツをデザインパターン別に紹介します。
ページネーションとは?
ページネーション(pagination)はコンテンツを複数のページに分割し、ユーザーがページを切り替えられるようにするUIパーツです。例えば検索結果一覧、商品一覧、ブログ記事の一覧など、1ページで全てを表示するのが難しい場合に使われます。
ページネーションの目的は主に以下の3つです。
- 情報の分割:大量のデータを一度に読み込ませるのではなく、区切ることで表示速度を上げる。
- 操作性の向上:ユーザーが目的の情報にたどり着きやすくする。
- レイアウトの最適化:画面に収まりやすく、整然とした印象を与える。
ページネーションの設計で押さえるべきポイント
現在のページを明確に表示
視覚的に「今どのページにいるのか」を明示することは非常に重要です。アクティブなページには太字、強調色、アンダーラインなどで差別化を図ります。
遷移操作のわかりやすさ
「次へ」「前へ」「最初」「最後」などのナビゲーションボタンを設け、直感的に操作できるようにします。
ページ数の適切な表示
全てのページ番号を表示する必要はありません。必要に応じて「…」などを使って省略し、可読性を保つ工夫が求められます。
モバイル対応
小さな画面でも操作しやすいように、タップしやすいサイズ感やシンプルな構成が重要です。
ページネーションUIパターン一覧
よく使われるページネーションのデザインパターンをタイプ別に紹介します。
シンプル型(最小限の要素)
- 特徴:前へ・次へのみ、またはページ番号3〜5個程度。
- 用途:ブログ、モバイルファーストのサービスなど。
- 例:
- [1] [2] [3] [›]
- [‹] 前へ | 次へ [›]
フルナビゲーション型
- 特徴:最初・前・ページ番号・次・最後が全て揃っている。
- 用途:ECサイト、管理画面、大規模ポータルなど。
- 例:
- [«] 最初 [‹] 前へ [1] [2] [3] [4] [5] [›] 次へ [»] 最後
スクロール連動型(インフィニティ風)
- 特徴:ページネーションが固定ではなく、スクロール連動で出現する。
- 用途:検索エンジン、SNS、ニュースアプリ。
- 注意点:通常のページネーションと異なり、ユーザーが「現在位置」を把握しづらくなるため、ページインジケーターや読み込みアニメーションで補完する。
ドロップダウン型
- 特徴:セレクトボックスでページ選択。
- 用途:ページ数が非常に多い場合(100ページ以上など)。
- 例:
- ページ: [ 15 ▼ ]
スライド型(カルーセル形式)
- 特徴:横スクロールでページ番号を移動。
- 用途:ビジュアル中心のギャラリーやアプリUI。
- ポイント:スワイプジェスチャーとの相性が良い。
ページネーション実装時のUX向上テクニック
ページ切り替え時のローディングを最小限に
Ajaxなどを活用し、ページ全体をリロードするのではなく、コンテンツ部分のみを動的に更新することでUXを向上できます。
スムーズなアニメーションを活用
ページ切り替え時のフェードイン・アウトや、ページネーションUIのスライド表示などを取り入れることで操作感が向上します。
ページ番号の予測表示
「現在のページ」の前後数ページだけを表示し、不要な情報は省略することで視認性が高まります。例: [1] … [12] [13] [14] [15] [16] … [30]
キーボード操作対応
Tabキーや左右矢印キーによる操作ができるようにすれば、アクセシビリティの観点でも優れた設計になります。
ページネーションUIが与えるSEOへの影響
ページネーションはUXだけでなくSEOにも影響を与える要素です。以下の点を意識しましょう。
- rel=”prev” / “next”タグ:クローラーにページ構造を伝えるために設定。
- ページごとのtitleタグやmeta description:単なるコピーではなく、ページ固有の情報を盛り込む。
- 内部リンク構造の最適化:すべてのページがクロールされやすいようリンク設計を整える。
Googleはインフィニットスクロールのみで内容を切り替える構成よりも、URLごとにページを持つ方式を好む傾向にあります。
まとめ
ページネーションは単なるナビゲーション機能ではなく、ユーザー体験やSEOにも大きく影響する重要なUIパーツです。ユーザーにとって操作しやすく情報が整理されたページネーションを設計することで、サービスの信頼性や使いやすさが向上します。
参考パーツを活用しながら、自分のサイトやプロダクトに最適なスタイルを見つけていきましょう。
他にもクリエイターの収入アップ方法も紹介しているので、自分の給与に違和感がある方は覗いていってみてください。