UIデザインにおいてローカルナビゲーション(local navigation)はユーザー体験を大きく左右する重要なパーツの一つです。この記事ではローカルナビゲーションの基本的な役割から、代表的なUIパターン、参考にしたいデザイン例までを体系的に解説します。Webサイトやアプリ設計時に役立つ情報を詰め込みました。ぜひ参考にしてください。
ローカルナビゲーションとは?
ローカルナビゲーションとは、Webサイトやアプリ内の特定のセクションやカテゴリ内での移動を補助するナビゲーションのことを指します。主に次のような場面で使われます:
- カテゴリ内の複数ページへのリンク表示
- セクション内の階層構造の明示
- ユーザーが現在どこにいるかを把握しやすくする
グローバルナビゲーションがサイト全体を横断するナビであるのに対し、ローカルナビゲーションは局所的な導線設計に用いられます。
ローカルナビゲーションの主なパターン
サイドバー型
縦に配置されたサイドメニュー。カテゴリごとに項目が整理されており、視覚的にも階層構造がわかりやすいのが特長。
適した用途
- ECサイトの商品カテゴリ
- ドキュメント系サイト(例:マニュアル、Wiki)
ポイント
- アクティブ状態の明示(色・下線)で現在地を把握しやすく
- 開閉式アコーディオンで階層を切り替えられると操作性が向上
タブ型
複数の項目を横並びのタブで表示する方式。
適した用途
- プロフィール編集画面
- ダッシュボードの切り替え
ポイント
- アクティブタブの視認性を高く
- タブ間の切り替えがページ遷移を伴わないと、ユーザー体験が向上
パンくずリスト(Breadcrumb)併用型
ローカルナビゲーションと一緒にパンくずリストを使うことで、現在地と上位階層の把握がしやすくなります。
適した用途
- 階層構造が深い情報サイト
- ナレッジベースやFAQ
ポイント
- SEO観点でも効果的(構造化データ対応)
- パンくずはローカルナビの補完的存在として機能
ドロップダウンメニュー型
リンクリストをドロップダウンで表示。スマートフォン向けサイトなどでよく使われます。
適した用途
- モバイルファーストのWebサイト
- シンプルな構成のランディングページ
ポイント
- 開閉の動作がスムーズであることが前提
- メニュー項目が多すぎないように設計
参考にしたいローカルナビゲーションのデザイン例
Amazonの商品カテゴリ
Amazonのサイドナビゲーションは複雑なカテゴリ構造をわかりやすく見せる工夫が随所に見られます。特に、アコーディオンで階層を制御するUIは非常に参考になります。
GitHubのリポジトリ内ナビ
リポジトリの各セクション(Code / Issues / Pull requestsなど)をタブ型で提供。アクティブ状態が視覚的にわかりやすく、直感的に操作可能です。
Appleのサポートページ
パンくずリストとセクションごとのローカルナビが併用されており、情報量の多いページでも迷わず目的の情報にたどり着けます。
Notionのドキュメント構造
左サイドにドキュメントツリーがあり現在開いているページをハイライト。階層構造を保持しながら移動しやすいインターフェースが実現されています。
ローカルナビゲーション設計時の注意点
情報構造を明確にする
ユーザーに「今どこにいるのか」「他にどんなページがあるのか」が一目でわかるように、情報設計の段階からローカルナビの配置を考えるべきです。
スマホ対応を忘れない
レスポンシブデザインで見た目を崩さないだけでなく、スマホユーザーでも直感的に操作できるナビゲーション設計が必要です。
SEO対策としての意味合いも
ローカルナビは内部リンク構造を最適化する手段でもあります。Googleは内部リンクの構造をクロールし、サイト構造を評価しています。階層的なナビゲーションはその評価向上に貢献します。
まとめ
ローカルナビゲーションはユーザーの「迷い」を減らし、コンテンツへのアクセスをスムーズにする重要なUIパーツです。サイドバー型やタブ型、パンくずリスト併用型など、目的やコンテンツ構造に応じた設計を意識することで、ユーザー体験は格段に向上します。
サイト設計段階でナビゲーションの導線をしっかり定義し、見た目と使い勝手の両面から最適なローカルナビゲーションを採用していきましょう。
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