WebデザインやUI設計において、「アコーディオン(accordion)」は非常に多用されるパーツの一つです。情報をコンパクトにまとめながら、ユーザーの操作で開閉できるインターフェースはモバイルファーストの現代において特に重宝されています。本記事ではアコーディオンUIの基本構造から具体的な参考パーツ、実装のポイント、そしてUI/UX面での注意点まで、包括的に解説します。
アコーディオンとは?
アコーディオンは一部の情報を非表示にしておき、ユーザーが必要に応じて開くことができるUIパーツです。FAQセクション、商品詳細、設定メニューなど、情報量が多い場面でよく使われます。
主な用途
- よくある質問(FAQ)
- サイドメニュー
- コンテンツの折りたたみ表示
- スマホ版ナビゲーション
- 設定画面のセクション分け
アコーディオンのメリットとデメリット
メリット
- 情報を整理できる
- ページが長くなりすぎない。
- ユーザーが関心のある情報だけを見られる
- UX向上。
- モバイル対応しやすい
- 小さな画面に最適。
デメリット
- 隠された情報は見逃されやすい
- 重要な情報は常時表示が望ましい。
- 開閉操作が面倒な場合もある
- 特に長文を多く含む場合。
- アクセシビリティに注意が必要
- キーボード操作やスクリーンリーダー対応が必須。
アコーディオンUIの基本構造
HTMLとCSSだけでもアコーディオンは実装可能ですが、JavaScriptを使うことでより高度な機能が実装できます。以下は基本的な構造の例です。
HTML例(シンプルなアコーディオン)
<div class="accordion">
<button class="accordion-toggle">質問1</button>
<div class="accordion-content">
<p>回答1の内容がここに入ります。</p>
</div>
</div>CSS例(開閉アニメーション付き)
.accordion-content {
max-height: 0;
overflow: hidden;
transition: max-height 0.3s ease;
}
.accordion-content.open {
max-height: 200px; /* 適宜調整 */
}JavaScript例
document.querySelectorAll('.accordion-toggle').forEach(button => {
button.addEventListener('click', () => {
const content = button.nextElementSibling;
content.classList.toggle('open');
});
});【参考UIパーツ一覧】人気のアコーディオンデザイン10選
ここでは、実際に参考になるアコーディオンのデザインやUIキットを紹介します。
1. Material UI Accordion(React)
GoogleのMaterial Designに基づくReactコンポーネント。アニメーションも滑らかで、アクセシビリティも考慮されている。
2. Bootstrap Accordion
定番のフレームワーク。CSSだけで基本の動作が可能。手軽に使いたい人向け。
3. Tailwind CSS + Headless UI
Tailwindと組み合わせて柔軟なデザインが可能。機能だけを提供し、見た目は自由にカスタマイズ可能。
4. jQuery UI Accordion
今でも一部レガシー環境で使われている。初心者にも扱いやすい。
5. CSS-only Accordion
JavaScript不要。アニメーションやトランジションもCSSだけで実装可能。
6. Accessible Accordion
ARIA属性を正しく使い、キーボード操作にも対応したアクセシビリティ重視のUI。
7. Vue.js Accordion Components
Vueを使ったシンプルなアコーディオン。双方向バインディングで状態管理が楽。
8. Accordion with Icon Animation
開閉に伴って矢印アイコンが回転するUI。ユーザーが直感的に理解しやすい。
9. Nested Accordion
入れ子構造で階層的に情報を表示可能。FAQや詳細設定に最適。
10. Accordion in Mobile Apps
モバイル専用に設計されたスワイプ対応のアコーディオン。タッチ操作が快適。
アコーディオンUI実装のポイント
アクセシビリティ対応(WCAG)
aria-expanded、aria-controls、role="button"などを適切に付与。- キーボードだけで操作可能にする(Tabキー、Enter/Spaceキー対応)。
アニメーションの最適化
- トランジションは0.2秒〜0.4秒が自然。
- 高速すぎると操作に違和感が出る。
初期状態を意識する
- 初期で「開く」か「閉じる」かを明確に。
- FAQの場合は全部閉じていても問題ないが、重要項目は開いておくと良い。
モバイルでの表示確認
- スマホサイズでも開閉がしやすいようにタップ領域を広く取る。
- タイトル部分だけでなく、カード全体がタップ可能だとUX向上。
アコーディオンのUX向上テクニック
開閉状態を保存する(ローカルストレージ)
ユーザーがページを離れて戻ってきても、開いた状態を維持できる。
localStorage.setItem('accordionState', 'open');開いているパネルを強調表示
背景色を少し変える、ボーダーを付けるなど視認性を高める。
スクロール連動でフォーカスを当てる
開いた瞬間にスクロールして表示位置を合わせるとユーザーにやさしい。
まとめ:アコーディオンは「隠す・見せる」のバランスが鍵
アコーディオンは単なるUIパーツに見えて、情報設計とユーザー体験を大きく左右する重要な要素です。実装の難易度は低めですがデザインと構成次第で使いやすさが大きく変わります。
以下の3点を意識して、より優れたアコーディオンUIを作りましょう。
- 情報の優先順位を明確にする
- 開閉操作が直感的にできるようにする
- モバイルとアクセシビリティへの配慮を忘れない
今後のUI設計において、ぜひ本記事の参考例を活用してください。
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