Webアプリケーションやモバイルアプリの開発において「デイトピッカー(date picker)」は非常に重要なUIパーツです。ユーザーが日付を入力する場面は多く、ホテル予約、スケジュール設定、日報作成など多岐にわたります。正確でストレスのない日付入力を実現するためには、使いやすく、かつ視認性に優れたデイトピッカーの選定が不可欠です。
本記事では国内外の優れたデイトピッカーUIを網羅的に紹介します。トレンドや実装例、ユーザビリティの観点からの選定ポイントも解説し、UI/UXデザインの参考資料としてご活用いただけます。
デイトピッカーとは?
デイトピッカー(date picker)とは、ユーザーが日付や時間を視覚的に選択できるUIコンポーネントのことです。テキスト入力よりもミスが少なく、カレンダー形式で日付を選べるため直感的です。主な機能には以下のようなものがあります。
- 単一日付の選択
- 日付範囲の選択(チェックイン/チェックアウト)
- 時刻の追加(datetime picker)
- カスタムフォーマット対応
- キーボード操作・アクセシビリティ対応
【目的別】おすすめのデイトピッカー参考パーツ
シンプルで汎用性の高いデイトピッカー
Flatpickr(https://flatpickr.js.org/)
軽量でカスタマイズ性が高いJavaScript製デイトピッカー。テーマが豊富で、必要な機能をモジュール単位で追加できます。IE11もサポート。
特徴
- モバイル対応
- 範囲選択や時間選択可能
- 複数言語対応
- デフォルトで美しいデザイン
Pikaday(https://github.com/Pikaday/Pikaday)
軽量・依存関係なしで導入できるデイトピッカー。jQuery不要で、ReactやVueにも組み込みやすい。
高機能でカスタマイズ自在なUIキット連携型
React-Datepicker(https://reactdatepicker.com/)
Reactプロジェクト専用のデイトピッカー。カスタマイズ性が非常に高く、フォームとの連携がスムーズ。
特徴
- カスタムレンダリング対応
- アクセシビリティに配慮
- 日付制限や範囲選択対応
- クラスベース/フック両対応
MUI DatePicker(https://mui.com/x/react-date-pickers/)
GoogleのMaterial DesignをベースにしたReactコンポーネントライブラリ。MUIを使用している場合は統一感あるUIが実現できます。
日付+時間を同時に扱いたい場合
Tempus Dominus(https://getdatepicker.com/5-4/)
Bootstrap向けのデイトピッカー&タイムピッカー。日付・時間・範囲選択すべて対応。
特徴
- Bootstrapと親和性高い
- 複数インスタンス制御可能
- 画面サイズに応じたレスポンシブ設計
Air Datepicker(https://air-datepicker.com/)
軽量ながら、時間ピッカー付きのデイトピッカー。複雑なフォームとの組み合わせも容易。
スマホでのUXを重視したい場合
iOS/Androidネイティブ風デザイン(モバイルUI向け)
モバイルファーストなデザインには、スワイプやネイティブライクなアニメーションが有効です。
例
- Mobiscroll(https://mobiscroll.com/):iOS風カレンダーUI
- React Native DateTimePicker(https://github.com/react-native-datetimepicker/datetimepicker):React Native向け
UI/UX観点でのデイトピッカー選定のポイント
デイトピッカーは見た目が良くても使い勝手が悪ければ逆効果です。以下の観点でチェックしましょう。
✅ 1. 初期状態の分かりやすさ
ユーザーが直感的に「ここから日付を選ぶ」と理解できるUI設計が重要です。カレンダーアイコンやプレースホルダーは有効です。
✅ 2. 誤操作を防ぐ
無効な日付(過去日、祝日など)を選べないように制御しましょう。また、日付範囲の指定で終了日が開始日より前になることを防ぐ制御も必要です。
✅ 3. ローカライズ対応
日本のユーザーに向ける場合、「年・月・日」表示、「月曜始まりの週」など、ローカルな設定が求められます。
✅ 4. アクセシビリティ
スクリーンリーダーへの対応、キーボードでの操作性も考慮しましょう。
よくある実装ミスと回避策
カスタムフォーマットが設定されていない
→ ユーザーが求める「YYYY/MM/DD」形式などに変更する必要あり。
選択済みの日付が分かりにくい
→ ハイライト色やボールド表示で明確に。
カレンダーがスクロール時に隠れる
→ ポジショニングとz-indexの設定を見直す。
まとめ:使いやすさと美しさを両立したデイトピッカー選びを
デイトピッカーは、ただの「日付選択パーツ」ではありません。ユーザーがスムーズに情報を入力できるかどうか、サービスの印象に直結します。UIの一貫性を保ちつつ、必要な機能と快適な操作性を提供することが理想です。
最後にチェックリスト:
- 利用プラットフォームに合っているか?
- カスタマイズはしやすいか?
- ユーザーが迷わず使えるか?
- 開発・保守が容易か?
用途や目的に合わせて最適なデイトピッカーを選び、ユーザーにとって心地よいUI体験を設計しましょう。
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