WebサイトやアプリケーションのUIにおいて、最も多用されるパーツのひとつが「ボタン(button)」です。ボタンはユーザーのアクションを誘導し体験をスムーズにするための重要な要素です。しかし一口に「ボタン」と言っても、その種類やデザイン、目的は多岐にわたります。本記事では現代のUI設計においてよく使われるボタンパーツを網羅的に整理し、それぞれの特徴や使いどころについて解説します。
1. 基本ボタン(Primary Button)
特徴
- 最も目立たせたいアクションに使用
- カラフルまたは目立つ色で表現されることが多い
- 一画面に1つ、多くても2つまでが基本
使用例
- フォームの「送信」
- 購入ページの「購入する」
- ログイン画面の「ログイン」
注意点
ユーザーが迷わないよう、ページ内で一貫してデザインを統一することが重要です。
2. セカンダリーボタン(Secondary Button)
特徴
- 補助的なアクションに使われる
- 薄い色や境界線で表現されることが多い
- プライマリーボタンほど目立たない
使用例
- 「キャンセル」
- 「戻る」
- 「スキップ」
3. テキストボタン(Text Button / Ghost Button)
特徴
- 枠や背景がなく、文字だけで構成される
- 軽い操作や補助的な導線に最適
- デザインの邪魔にならない
使用例
- フッターのリンク
- 「もっと見る」
- 設定変更や詳細ページへの誘導
4. アイコンボタン(Icon Button)
特徴
- アイコンのみ、またはアイコン+テキストで構成される
- スペースを節約できる
- 操作内容が視覚的に理解しやすい
使用例
- ハンバーガーメニュー
- 共有ボタン
- お気に入り登録(ハートアイコン)
5. トグルボタン(Toggle Button)
特徴
- ON/OFFを切り替えるスイッチ的な役割
- 状態変化が視覚的にわかるようにする必要がある
使用例
- 通知ON/OFF
- お気に入り登録/解除
- テーマ変更(ライト⇔ダーク)
6. ローディングボタン(Loading Button)
特徴
- アクション中であることを明示する
- スピナーやローディングアニメーションが入る
- 多重クリックを防ぐ
使用例
- 送信中
- データ取得中
- 支払い処理中
7. 無効化ボタン(Disabled Button)
特徴
- アクションが無効であることを示す
- 視覚的に「押せない」ことが分かる必要がある
- 状態が変わる条件がある場合に使用
使用例
- 必須項目が未入力の送信ボタン
- 利用規約に未同意の「次へ」
8. サークルボタン(Circle Button)
特徴
- 円形のボタン
- 主にモバイルで使われ、直感的な操作に向いている
- 単一アクションを示す
使用例
- カメラ起動ボタン
- 音声入力ボタン
- スクロールトップ
9. フローティングアクションボタン(FAB)
特徴
- 画面上に浮かぶ形で配置される
- 主要アクションに対して強調される
- 主にモバイルアプリで使われる
使用例
- 投稿する(+)
- チャットを開始
- ナビゲーション
10. ドロップダウンボタン(Dropdown Button)
特徴
- 複数の選択肢を内包
- 一つのアクションでメニューを展開
- テーブルやフォームと併用される
使用例
- オプション選択
- 並び替え
- 操作メニュー(編集/削除など)
UI設計におけるボタンのポイント
ボタンをデザイン・実装する際に意識すべき点は以下の通りです。
- 一貫性:色や形、サイズなどに統一感を持たせることで、ユーザーが迷わず操作できるようにします。
- 明確なラベル:ボタンに何をするか明確に書く(例:「次へ」「送信」「保存」など)。
- フィードバックの表示:押下時の状態変化や、操作成功・失敗の表示は必須です。
- アクセシビリティ対応:色覚多様性やキーボード操作を考慮すること。
- レスポンシブ対応:PCでもスマホでもタップしやすいサイズと配置にする。
まとめ
ボタンはUIの中でも、ユーザーとのインタラクションを直接的に担う重要なパーツです。その種類やスタイル、配置に工夫を凝らすことで、ユーザー体験(UX)を大きく向上させることができます。今回紹介したボタンパーツを理解し適切に使い分けることで、直感的でストレスのないUI設計が実現できます。
UI設計者・開発者・ディレクターの方々は自身のプロジェクトにおけるボタンの役割を今一度見直し、最適な設計を心がけましょう。
他にもクリエイターの収入アップ方法も紹介しているので、自分の給与に違和感がある方は覗いていってみてください。