
スプレッドシートはデータの整理や管理に非常に便利なツールですが、データが増えると目的の情報を探し出すのが難しくなります。そんなときに役立つのが「検索機能」です。Googleスプレッドシートにはさまざまな検索方法が用意されており、それらを駆使することで作業効率を大幅に向上させることができます。本記事では基本的な検索方法から高度な検索テクニックまでを詳しく解説します。
基本的な検索方法
「Ctrl + F」で簡単検索
最も基本的な検索方法は、「Ctrl + F」(Macの場合は「Command + F」)を使う方法です。
「Ctrl + F」を押すと、検索バーが表示されます。
検索したいキーワードを入力すると、シート内の一致するセルがハイライトされます。
「Enter」キーを押すと次の該当セルに移動できます。
この方法は手軽ですが、検索対象は表示されているシート内に限定される点に注意が必要です。
「検索と置換」で詳細検索
「Ctrl + H」または「検索と置換」機能を使うと、より高度な検索が可能です。
手順
「Ctrl + H」を押して「検索と置換」ウィンドウを開く。
「検索」欄にキーワードを入力。
「すべてのシート」または「このシート」、「特定の範囲」を選択し検索。
必要に応じて「大文字と小文字を区別」「完全一致」「正規表現」などを設定。
置換したい場合は「置換」ボタンを活用。
関数を使った検索方法
FILTER
関数で特定条件のデータを抽出
FILTER
関数を使うと、特定の条件に一致するデータだけを抽出できます。
例
=FILTER(A2:A100, B2:B100="完了")
この式はB列が「完了」となっているA列のデータを抽出します。
SEARCH
関数で部分一致検索
SEARCH
関数を使うと、指定した文字列がセル内に含まれているかを判定できます。
例
=SEARCH("東京", A2)
A2セルに「東京」という文字が含まれている場合、その位置を返します。含まれていなければエラーになります。
MATCH
関数でデータの位置を検索
MATCH
関数を使うと、指定した値がリスト内のどの位置にあるかを検索できます。
例
=MATCH(100, A2:A100, 0)
この式はA列内で「100」が含まれる行番号を返します。
VLOOKUP
やHLOOKUP
で関連データを検索
VLOOKUP
は指定した値を検索し、対応するデータを取得する関数です。
例
=VLOOKUP(101, A2:C100, 2, FALSE)
A列に「101」という値がある場合、その行の2列目の値を返します。
HLOOKUP
は横方向のデータ検索に適しています。
フィルタ機能を使った検索
スプレッドシートの「フィルタ機能」を使うと、特定の条件に合致するデータだけを表示できます。
手順
ツールバーの「データ」→「フィルタを作成」を選択。
各列のフィルタアイコンをクリックし、条件を設定。
条件に合致するデータのみ表示される。
フィルタを活用すると大量のデータから目的の情報を素早く見つけられます。
正規表現を使った高度な検索
Googleスプレッドシートでは、**正規表現(RegEx)**を利用した検索も可能です。
REGEXMATCH
で特定パターンを検索
REGEXMATCH
関数を使うと、特定のパターンに一致するデータを判定できます。
例
=REGEXMATCH(A2, "[0-9]{3}-[0-9]{4}")
この式はA2セルに「000-0000」のような郵便番号フォーマットが含まれているかを判定します。
REGEXEXTRACT
で特定部分を抽出
REGEXEXTRACT
を使うと、文字列の一部を抜き出せます。
例
=REGEXEXTRACT(A2, "(\d{4})年")
A2セルに「2023年発売」のような文字列があれば、「2023」だけを抽出できます。
スクリプト(Apps Script)を使ったカスタム検索
Google Apps Scriptを活用すると、スプレッドシートの検索機能を拡張できます。
例:シート内のすべての「東京」をハイライトするスクリプト
function highlightTokyo() {
var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet().getActiveSheet();
var range = sheet.getDataRange();
var values = range.getValues();
for (var i = 0; i < values.length; i++) {
for (var j = 0; j < values[i].length; j++) {
if (values[i][j] == "東京") {
sheet.getRange(i+1, j+1).setBackground("yellow");
}
}
}
}
このスクリプトを実行すると、「東京」と入力されたセルが黄色にハイライトされます。
まとめ
Googleスプレッドシートには多様な検索方法があり、目的に応じて使い分けることで作業の効率を向上させることができます。
- 基本の検索
- Ctrl + F や検索と置換で手軽に検索。
- 関数を活用
- FILTER, SEARCH, MATCH, VLOOKUP などで高度な検索。
- フィルタ機能
- 視覚的にデータを絞り込む。
- 正規表現
- 複雑なパターンを検索。
- スクリプト活用
- カスタム検索でさらに便利に。
これらを駆使すれば、スプレッドシートでのデータ検索がよりスムーズになります。ぜひ試してみてください!
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