夜の店内で撮った写真を開いて、ノイズ除去を使おうとしたら、項目が選べませんでした。押しても反応しない。壊れているのかと思って再起動までしました。
原因は単純で、開いていたのがJPEGだったからです。公式ヘルプを読んで、この機能が使えるファイルの種類が決まっていると知りました。
それが分かってからは、暗い場所で撮るときにRAWで残すようになりました。あとから救えると分かっていると、感度を上げることをためらわなくなります。結果として、撮れる写真が増えました。
この記事では、ノイズ除去が何をする機能なのか、使えるファイルと使えないファイル、実際の手順、複数枚をまとめて処理する方法までを書きます。記載は2026年9月2日時点に、アドビ公式のヘルプページ(最終更新日2025年6月20日)で確認した内容です。
ノイズ除去は、暗い場所の写真のためにある
まず、この機能がどういう場面を想定しているのかを確認します。
ディテールを残したままザラつきを減らす
公式ヘルプでは、ノイズ除去について「ディテールを保持しながらノイズを軽減します」と説明されています。そして、低光量時に撮影した写真や、高いISO設定で撮影した写真に最適だと書かれています。
ここで大事なのは、ディテールを保持しながら、という部分です。ノイズを消すだけなら簡単で、全体をぼかせば粒々は見えなくなります。ただ、それでは輪郭や質感まで失われて、のっぺりした絵になります。
残すべきところを残し、消すべきところだけ消す。この判断をしてくれるのがこの機能の値打ちです。手作業のノイズ軽減とは仕上がりが違います。
高い感度で撮ると何が起きるか
暗い場所で撮るとき、カメラは光を増幅して明るさを確保します。このとき、本来の光ではない信号まで一緒に増幅されてしまい、それが画面のザラつきとして出ます。
暗い部分ほど目立ちます。夜景の空、室内の影の部分、黒い服の生地。のっぺりしているはずの場所に細かい粒が乗って見えます。色のついた斑点が出ることもあります。
これを避けるには感度を下げればいいのですが、そうすると今度は暗くなるか、手ぶれします。撮影の場面では、どこかで妥協するしかありません。
撮り直せない写真ほど効いてくる
この機能がいちばん役に立つのは、二度と撮れない写真です。子どもの発表会、夜のお祭り、旅先の夕暮れ。もう一度撮り直すことができない場面です。
物撮りのように条件を整えて撮り直せるものなら、そもそも明るくして撮ればいい。あとから救う必要はありません。
撮り直せない場面ほど、暗くて条件が悪いことが多い。だからこそ、この機能を知っているかどうかで残せる写真が変わります。
2種類のザラつきがある
ノイズと一口に言っても、見え方は2種類あります。片方は明るさのばらつきで、白黒の細かい粒として出ます。フィルム写真の粒子に似ていて、少しなら味として受け取られることもあります。
もう片方は色のばらつきです。本来はない赤や緑や紫の点が、暗い部分にまだらに出ます。こちらは見た目に不自然で、味として受け取られることはまずありません。
気になるかどうかを判断するときは、この色のほうを先に見てください。白黒の粒は残っていても違和感が出にくいのに対して、色の点は少し残るだけで安っぽく見えます。
実際に処理をかけると、この色の点から先に消えていきます。適用量をどこで止めるか迷ったときは、色の点が見えなくなった時点をひとつの基準にすると決めやすくなります。
選べないときは、ファイルの種類を疑う
私がつまずいたところです。ここが分かれば、使えないという相談の大半は解決します。
対応しているのは限られた形式だけ
公式ヘルプには、ノイズ除去が適用される対象がはっきり書かれています。ベイヤー、X-Transのモザイク形式のRAW、リニアDNG、そしてApple ProRAWのファイルです。リニアDNGには、LightroomやCamera Rawの中で作られたHDRやパノラマのDNG画像も含まれます。
対応形式の一覧には、ほかにもモノクロームのRAW、キヤノンのsRawとmRaw、ニコンのsRaw、富士フイルムのX-Trans以外のもの、ソニーのリニアRaw、Apple ProRaw、HDR、サムスンのExpert Raw、GoogleのPixel Raw、スマートプレビューが挙げられています。
細かい名前を覚える必要はありません。要するに、カメラが記録したままのデータであるRAW系のファイルが対象だということです。
RAWというのは、カメラのセンサーが受け取った情報を加工せずに保存したファイルのことです。明るさや色をどう解釈するかがまだ決まっていない状態なので、あとから調整できる幅が広く残っています。
ノイズ除去がRAW系だけを対象にしているのも、この情報量があってこそ成り立つ処理だからです。何がノイズで何が本来の描写かを見分けるには、判断のもとになるデータが要ります。
JPEGでは使えない
そして、こちらが本題です。公式ヘルプの対象外の一覧には、JPEG、TIFF、HEIC、JXL、AVIF、PSD、PSBといった非RAWファイルが挙げられています。ビデオファイルも対象外です。
つまり、JPEGで撮った写真にこの機能は使えません。選べないのは不具合ではなく仕様です。私が再起動までして探した原因が、これでした。
理由を考えれば納得できます。JPEGは保存の段階ですでにデータが整理されており、ノイズを判別するための情報が残っていません。判断材料がないものは直しようがない、ということです。
これから撮るときの備え
結論としては、暗い場所で撮る予定があるならRAWで記録しておくことです。カメラの設定で、JPEGとRAWの両方を残す設定にしておけば失敗しません。
スマートフォンでも、機種によってはRAW形式で記録できます。公式の対応一覧にApple ProRawやGoogleのPixel Rawが挙がっているのはそのためです。夜景を撮ることが多いなら、設定を見ておく価値があります。
ファイルの容量は増えます。ただ、あとから救えるかどうかの差は大きいので、撮り直せない場面ではRAWを選んでおくほうが後悔しません。
どの場面でRAWにするかを決めておくと迷いません。私の場合は、日が落ちてから撮るとき、屋内でフラッシュを使わないとき、そして二度と撮れない行事のときの3つです。それ以外は普段どおりで構いません。
全部をRAWにすると保存容量がすぐに埋まります。必要な場面だけ切り替える、という運用のほうが長く続きます。切り替えを忘れそうなら、両方を同時に残す設定にしておくのが確実です。
Adobe Lightroom
暗い場所で撮った写真を、あとから救う
ノイズ除去はディテールを残したままザラつきを減らす機能で、公式ヘルプでは低光量や高いISO設定で撮った写真に最適だと案内されています。複数の写真にまとめて適用するショートカットも用意されています。まずは無料体験や無料で入手できるモバイル版アプリで、手元の写真がどこまで変わるか試してみてください。
実際に適用する手順
対応しているファイルであれば、操作そのものは短いです。
開いてから適用するまで
公式ヘルプに記載されている流れは次のとおりです。ディテール表示で対応しているRAWファイルを開き、メニューから写真、強化と進むか、ディテールパネルのノイズ除去を開きます。
ノイズ除去を選ぶと画像が強化され、スライダーでノイズ軽減の適用量を調整できます。プレビューを押せば補正前の状態を確認できます。プレビュー領域を長押しすると、加えられた変更を見比べられるとも書かれています。
最後に強化を選ぶと処理が実行されます。ここまでで操作は終わりです。
初めて使うときは、いちばん暗い写真で試してみてください。効果がはっきり出るので、この機能が何をしているのかが分かります。適正に撮れている写真から試すと、変化が小さくて判断がつきません。
比べるときは、画面を等倍まで拡大した状態にしておきます。全体表示のままでは粒が小さすぎて、処理の前後で違いが見えないためです。
適用量の決め方
スライダーの数字をいくつにするかは、写真によって変わります。目安として、拡大表示にして、粒が消えたところで止めるのが分かりやすいです。
上げすぎると、髪の毛や布の織り目といった細かい部分がなめらかになりすぎます。人の顔がプラスチックのように見えたら、上げすぎのサインです。
迷ったら、少し粒が残るくらいで止めてください。多少のザラつきは自然に見えますが、消しすぎた質感は違和感として残ります。
結果は別ファイルになる
覚えておきたいのが保存のされ方です。公式ヘルプによると、結果はソースファイル名に「Enhance-NR.dng」が追加された新しいDNGファイルとして保存されます。
元のファイルはそのまま残り、処理後のものが別に増えるということです。安心な反面、枚数が多いとファイルが倍に増えるので、保存容量には気をつけてください。
なお公式のメモには、ノイズ除去、Rawディテール、スーパー解像度が編集パネルのディテールセクションからアクセスできるようになったこと、これにより改善のたびに個別のファイルを作る代わりに、写真を直接部分的に編集および調整できることが記載されています。
複数の写真にまとめて適用する
1枚ずつ処理していると時間がかかります。まとめて処理する方法が用意されています。
一括適用の操作
公式ヘルプには、複数の写真に一括でノイズ除去を素早く適用できると書かれています。グリッドメニューで強化したい写真をすべて選択し、Macでは Command と Option と E、Windowsでは Ctrl と Alt と E を同時に押します。
これで選んだ分がまとめて処理されます。夜のイベントで撮った数十枚を片づけたいときに効きます。
選ぶときは、条件が近いものをまとめてください。同じ場所で同じ感度で撮った写真なら、ノイズの出方も似ているので、結果がそろいます。
明るい場所で撮った写真まで一緒に選んでしまうと、必要のない処理に時間を使うことになります。選択の段階で分けておくのが結局は早いです。
時間がかかる前提で回す
この処理は軽くありません。公式ヘルプにも、強化は使用可能なGPUを集中的に使用すると記載されています。枚数が多いと、それなりに待つことになります。
そのため、選別を先に済ませておくことをおすすめします。使わない写真まで処理するのは時間の無駄なので、残すものを決めてからまとめて回すほうが効率的です。
私は、席を立つ前に流すようにしています。食事や休憩の前に開始しておけば、戻ってきたときには終わっています。待っている時間を作らないのがコツです。
もう一点、処理中は他の作業が重くなります。同じパソコンで別の編集をしようとすると、どちらも遅くなって結局待つことになります。回している間は触らない、と決めておくほうが早く終わります。
枚数の目安を先に決めておくのも手です。1回に回すのは20枚まで、といった区切りを作っておけば、待ち時間が読めるようになり、作業の予定を立てやすくなります。
処理したあとに整える
ノイズを消して終わりにすると、写真が少しぼんやりして見えることがあります。そのあとに何をするかを書いておきます。
明るさを見直す
粒が消えると、暗い部分の見え方が変わります。処理前は粒があることで何かが写っているように見えていた場所が、処理後はただ暗いだけになることがあります。
そこで、暗い部分を少し持ち上げてみてください。処理前なら持ち上げた瞬間にザラつきが目立って使えなかった調整が、処理後は通ります。ノイズ除去の効果がいちばん実感できるのはこの場面です。
逆に、持ち上げすぎると平坦な絵になります。暗いところは暗いまま残すほうが、夜に撮った写真らしく見えます。
輪郭の見え方を確認する
ノイズを減らすと、細かい部分の見え方も変わります。等倍に拡大して、被写体の輪郭や質感が残っているかを確認してください。
気になるようなら、適用量を下げてやり直すほうが早いです。あとから輪郭を強調して補おうとすると、今度は不自然な線が出ます。元の段階で止めておくのが結局はきれいに仕上がります。
確認は等倍でおこない、判断は全体表示に戻しておこなうのがおすすめです。等倍で完璧を目指すと、実際には誰も見ない部分に時間を使うことになります。
全部の写真に当てなくていい
処理には時間もかかり、ファイルも増えます。撮った写真すべてに当てる必要はありません。
目安として、暗い部分が広く写っている写真、大きく使う予定がある写真、切り抜いて一部を拡大する写真に絞ると効率的です。それ以外はそのままで問題ないことが多いです。
選別を先に済ませてから処理する。この順番を守るだけで、作業にかかる時間がかなり短くなります。
動く環境の条件
使えるかどうかは、パソコンの条件にも左右されます。公式ヘルプに最低限必要な仕様が示されています。
必要なシステム
公式ヘルプによると、ノイズ除去、Rawディテール、スーパー解像度を使うには、MacはmacOS Mojave(バージョン10.14)以降、WindowsはWindows 10のバージョン1903以降が必要です。
古い環境のまま使っていて機能が見当たらない場合は、ここを確認してください。ファイル形式の次に疑うべきところです。
順番としては、まず開いている写真がRAW系かどうかを見て、次に使っている環境が条件を満たしているかを見る。この2つで、使えないという状況のほとんどは説明がつきます。
処理の速さはGPUで決まる
先ほど触れたとおり、この処理はGPUを集中的に使います。グラフィック性能が高いパソコンほど短時間で終わるということです。
公式ヘルプでは、グラフィックプロセッサーのアクセラレーション要件についてLightroomの必要システム構成を確認するよう案内されています。導入前に自分の環境で使えるか気になる場合は、そちらを見てください。
もう一点、公式のメモに、Appleシリコン搭載のMacコンピューター上でのAIノイズ除去に対して、Apple Neural Engineが無効になったという記載があります。対象はmacOS Sonoma 14.0以降です。処理の中身が変わることがあるという例です。
思い違いしやすいところ
使い始めた頃に勘違いしていたことを挙げておきます。先に知っておくと、無駄な作業をせずに済みます。
ぶれた写真は直らない
ノイズ除去はザラつきを減らす機能で、手ぶれや被写体ぶれを直すものではありません。暗い場所で撮った写真がはっきりしない原因が、ノイズではなくぶれである場合、この処理をかけても解決しません。
見分け方は簡単です。拡大して、輪郭が細かい粒に埋もれているならノイズ、輪郭そのものが流れているならぶれです。ぶれている写真に時間をかけても戻らないので、そこは早めにあきらめて次に進むほうが得です。
ぶれを減らしたいなら、撮影時にカメラを固定するか、被写体が止まる瞬間を待つしかありません。ここは編集で埋められない部分です。
画質が上がるわけではない
ノイズが減ると見た目はきれいになりますが、写っていなかったものが現れるわけではありません。暗くて何も記録されていない部分は、処理をかけても暗いままです。
あくまで、記録されている情報からノイズを分けて取り除く処理です。元のデータに含まれていない情報を足すものではない、と考えておくと期待値がずれません。
だからこそ、撮影の段階でできるだけ多くの情報を残しておくことが効いてきます。RAWで記録する意味もここにあります。
古い写真をあとから救えるとは限らない
過去に撮った写真を救いたい、という動機で調べる方は多いと思います。ただ、その写真がJPEGで保存されていた場合、この機能は使えません。
撮影当時にRAWで残していたかどうかで、できることが決まってしまいます。これは仕様なので、あとから変えようがありません。
逆に言えば、いまRAWで残しておけば、将来もっと良い処理が出たときにその恩恵を受けられるということです。残し方を変えるなら早いほうがいいという話になります。
ノイズ除去だけに頼らない
便利な機能ですが、これがあるから何でも救えるわけではありません。
撮る側でできること
暗い場所では、カメラを固定するだけで結果が変わります。テーブルや手すりに置いて撮れば、感度を上げずに済むためです。
被写体が動かないなら、この方法が確実です。動いている人を撮るときは感度を上げるしかありませんが、そうでない場面まで感度に頼る必要はありません。
あとから直せる範囲には限りがあります。撮影の段階で条件を良くしておくほうが、仕上がりの上限は高くなります。
もう一つ、明るいところを探すという単純な方法もあります。窓際に移動する、照明の近くに寄る。それだけで感度を下げられて、ノイズそのものが出にくくなります。機能で救うより、そもそも出さないほうが仕上がりは良くなります。
使う場所によっては気にならない
もう一つ、覚えておくと気が楽になることがあります。写真を縮小して使うなら、ノイズはかなり目立たなくなります。
ブログに載せる、交流サイトに投稿する、といった用途では、そもそも大きく表示されません。等倍で見ると気になる粒も、縮小した状態では見えないことが多いです。
大きく印刷する予定があるとか、一部を切り抜いて使うといった場合に、この機能の出番が来ます。用途を先に決めておけば、処理する必要があるかどうかも決まります。
判断に迷ったら、実際に使う大きさで一度並べてみてください。等倍で見ると気になっていた粒が、表示される大きさでは分からないことがよくあります。そこで気にならなければ、処理せずに次へ進んで構いません。
逆に、その大きさでも目についたときは処理する価値があります。見る人と同じ条件で確認する、というだけの話ですが、これをやるかどうかで作業量が変わります。
隣にある機能との違い
同じ強化のメニューには、ほかにも項目があります。混同しやすいので整理しておきます。
- ノイズ除去、ディテールを保持しながらノイズを軽減する。低光量や高いISO設定の写真向け
- Rawディテール、元の名称はディテールの強化。ディテールが鮮明になり、エッジの再現が正確になる。解像度は元の画像と変わらない
- スーパー解像度、リニア解像度が2倍の画像を作る。幅が2倍、高さが2倍、総ピクセル数が4倍になる
ザラつきを減らしたいならノイズ除去、大きく使いたいならスーパー解像度、という分け方になります。目的が違うので、片方で解決しないときにもう片方を試す、という使い方ではありません。
よくある質問
Q1. ノイズ除去が選べません。どうすればいいですか。
開いている写真の形式を確認してください。公式ヘルプによれば、ノイズ除去はベイヤーやX-TransのモザイクRaw、リニアDNG、Apple ProRAWといった形式に適用されます。一方で、JPEG、TIFF、HEIC、JXL、AVIF、PSD、PSBなどの非Rawファイルは対象外だと明記されています。JPEGを開いていると使えないので、これは不具合ではなく仕様です。
Q2. スマホで撮った写真にも使えますか。
RAW形式で記録していれば対象になります。公式の対応形式の一覧には、Apple ProRawやGoogleのPixel Raw、サムスンのExpert Rawが挙げられています。逆に、通常の設定で撮ったJPEGやHEICのままでは使えません。暗い場所で撮ることが多いなら、端末側でRAW記録の設定ができるか確認しておくと、あとから救える範囲が広がります。
Q3. 複数の写真にまとめて適用できますか。
できます。公式ヘルプには、グリッドメニューで強化したい写真をすべて選択したうえで、macOSではCommandとOptionとE、WindowsではCtrlとAltとEを押すと一括で適用できると記載されています。ただし処理はGPUを集中的に使うため、枚数が多いと時間がかかります。先に残す写真を選別しておくと無駄がありません。
Q4. 処理した写真はどこに保存されますか。
新しいファイルとして増えます。公式ヘルプによると、結果はソースファイル名に「Enhance-NR.dng」が追加された新しいDNGファイルとして保存されます。元のファイルはそのまま残るため、やり直したくなっても問題ありません。ただし枚数が多いとファイルが増えて保存容量を使うので、不要になったものは整理しておくとよいでしょう。
Q5. どのくらいの適用量にすればいいですか。
拡大表示にして、粒が消えたところで止めるのが目安です。上げすぎると髪の毛や布の織り目といった細かい部分がなめらかになりすぎ、人の顔が作り物のように見えてきます。迷ったら少し粒が残るくらいで止めてください。多少のザラつきは自然に見えますが、消しすぎた質感は違和感として残ります。適用前後はプレビューで見比べられます。
Q6. 使うのに必要なパソコンの条件はありますか。
あります。公式ヘルプには、ノイズ除去、Rawディテール、スーパー解像度を使うには、MacはmacOS Mojave(バージョン10.14)以降、WindowsはWindows 10のバージョン1903以降が必要だと記載されています。また、強化は使用可能なGPUを集中的に使用するため、グラフィック性能によって処理時間が変わります。詳しい要件は公式の必要システム構成をご確認ください。
Q7. ノイズ除去とスーパー解像度は何が違いますか。
目的が違います。ノイズ除去はディテールを保持しながらノイズを軽減する機能で、暗い場所や高い感度で撮った写真向けです。スーパー解像度は、公式の説明によればリニア解像度が2倍の画像を作る機能で、幅が2倍、高さが2倍、総ピクセル数が4倍になります。切り抜いた画像の解像度を上げたいときに向いています。ザラつきを消したいのか大きく使いたいのかで選んでください。
Q8. そもそも処理しないといけませんか。
用途によります。写真を縮小して使うなら、ノイズはかなり目立たなくなります。ブログや交流サイトに載せる程度なら、そのままでも気にならないことが多いです。大きく印刷する予定がある、一部を切り抜いて使う、暗い部分が広く写っている、といった場合に効果が出やすくなります。全部を処理しようとせず、必要な写真だけ選んで適用するほうが時間を節約できます。
まとめ
ノイズ除去が選べなかった理由は、JPEGを開いていたからでした。公式ヘルプの対象外の一覧に、そのまま書いてあったことです。
要点を整理します。ノイズ除去は、ディテールを保持しながらノイズを軽減する機能で、低光量や高いISO設定で撮った写真に向いています。適用できるのはベイヤーやX-TransのモザイクRaw、リニアDNG、Apple ProRAWなどで、JPEGやTIFF、HEICといった非Rawファイルには使えません。
手順は、ディテール表示でRawを開き、写真、強化と進むかディテールパネルからノイズ除去を開き、スライダーで適用量を決めて強化を選ぶだけです。結果はファイル名に「Enhance-NR.dng」が付いた新しいDNGとして保存されます。
枚数が多いときは一括適用が使えます。写真をすべて選択して、MacはCommandとOptionとE、WindowsはCtrlとAltとEです。GPUを集中的に使う処理なので、席を立つ前に流しておくと待ち時間がありません。
処理する写真は絞って構いません。暗い部分が広い写真、大きく使う写真、切り抜いて拡大する写真。この3つに当てはまるものだけ選べば十分です。全部に当てようとすると時間もファイルも無駄になります。
そして、いちばん効くのは撮る前の備えです。暗い場所ではRAWで記録しておく。これだけで、あとから救える範囲がまるで変わります。プランの構成や価格は変わることがあるので、検討される場合は公式サイトで現在の内容を確認してみてください。
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