
単に棒グラフを作るだけでは伝わりにくい場合もあります。特に割合や比率を強調したいときは、グラフ内にパーセント(%)表示で数値を表示することでより分かりやすい資料になります。本記事ではGoogleスプレッドシートで棒グラフにパーセント形式で数値を表示する方法を実例とともに分かりやすく解説します。
パーセント表示を使う場面とは?
まずパーセント表示が有効なケースを整理しておきましょう。
- アンケート結果をグラフ化するとき
- 売上比率、シェアなどの相対的な数値を示すとき
- 各項目の全体に対する割合を視覚的に伝えたいとき
例えば「商品の売上構成」や「業務時間の配分」など、全体に対して各要素がどれだけ占めているかを示す場面では、パーセント表記の棒グラフが非常に有効です。
[データの準備]基本のレイアウト
まずグラフに使うデータを準備します。
例:商品別売上構成
商品名 | 売上(円) |
---|---|
A商品 | 100,000 |
B商品 | 80,000 |
C商品 | 120,000 |
D商品 | 50,000 |
このまま棒グラフを作成すると金額の合計を示すグラフが作られますが、パーセント表示にするには「全体に対する割合」を計算する必要があります。
パーセンテージ列を追加する
各商品の割合を計算します。
C列に「構成比(%)」として次のような式を入れる:=B2/$B$6 をC2に入力し、下にコピー。
C列の表示形式を「パーセンテージ」に変更し、小数点1桁程度に整える。
結果
セルを引っ張り全商品の構成比を入力
棒グラフを作成する手順
グラフの挿入
A列とC列を選択(項目名と構成比の列)
Windowsであれば「Ctrl 」、Macであれば「Command」を押しながらクリックすることで列を飛ばして選択できます。
メニューから「挿入」>「グラフ」をクリック
自動で縦棒グラフが挿入される(横棒にしたい場合は次項参照)
グラフの種類を設定
グラフをクリックして「グラフエディタ」を開く
「設定」タブで「グラフの種類」を「縦棒グラフ」または「横棒グラフ」に変更
表示が分かりやすい形式を選ぶ
パーセンテージの数値を棒グラフに表示する
グラフに値を表示させるには以下の設定を行います。
データラベルの追加
「カスタマイズ」タブに切り替え
「系列」を選択し、系列(=構成比)を指定
「データラベル」にチェックを入れる
「値の表示形式」を「パーセント」に設定(設定項目がない場合は、元データをパーセンテージ表示にしておくことで自動反映されます)
これで各バーの上に「20%」「35%」などの数値が表示されるようになります。
見やすく整えるポイント
パーセント表示のグラフをより分かりやすくするには、以下のような調整がおすすめです。
- 棒の色をカテゴリごとに変える
- 軸のラベルを大きく・太くする
- ラベルのフォントサイズを調整する
- グラフタイトルをわかりやすく付ける
- グリッドラインを減らしてスッキリさせる
細かな調整は「カスタマイズ」タブ内でほぼすべて対応できます。
元の数値も併記したい場合
パーセントだけではなく元の数値(売上額など)も併記したいという場合もあります。その場合は:
- 「データラベル」をカスタム形式で作ることはできませんが、
- 棒グラフの横に金額を記載した表を残す、
- または、「構成比」と「金額」両方を系列として追加して、棒+折れ線グラフなどで工夫する、
といった方法があります。
まとめ
Googleスプレッドシートで棒グラフにパーセントを表示するには、次のステップを踏めば簡単に実現できます。
- 割合データを別列に用意しパーセント表示にする
- その列を使って棒グラフを作成
- グラフの「系列」でデータラベルを表示
グラフは「伝える」ための道具です。単にデータを並べるだけでなく、見る人にとって一目で意味が伝わるように工夫することが大切です。ぜひ本記事の内容を活用し、より伝わる資料作りに役立ててください。
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