【スプレッドシート】縦書きする方法を詳しく解説

Googleスプレッドシートはクラウドベースで手軽に使える表計算ソフトですが、Excelと比べるといくつか機能面での制約があります。その一つが「縦書き表示」です。

日本語の文書では特に和風デザインの書類や縦書きが必要な帳票を作成する際に、縦書きのレイアウトが求められることがあります。しかしGoogleスプレッドシートには標準で縦書き機能が搭載されていません。

では、どのようにしてGoogleスプレッドシートで縦書きを実現できるのでしょうか？この記事では簡単な方法から高度なスクリプトを使う方法まで、詳しく解説していきます。

スプレッドシートで縦書きはできるのか？

Googleスプレッドシートには、Excelのような直接的な「縦書き」機能はありません。しかし、いくつかの方法を活用することで、縦書きに近い表現を実現することができます。

ここでは、以下の4つの方法を紹介します。

1. セル内で改行しながら縦書き風に表示する（手軽な方法）
2. カスタムフォントを利用して縦書きを再現する
3. Google Apps Script（GAS）を使って自動的に縦書き変換する
4. 画像を利用して縦書きテキストを挿入する

それぞれの方法について、具体的な手順とメリット・デメリットを解説します。

【方法①】セル内で改行して縦書き風に表示

最も簡単な方法はセル内で1文字ずつ改行しながら縦書きを再現する方法です。

手順

縦書きにしたいセルを選択する

各文字の間に手動で改行（Alt + Enter または Ctrl + Enter）を入れる

セルの幅を狭くする

文字の配置を「表示形式」→「中央」に設定する

メリットとデメリット

メリット

すぐに実行できる

追加のツールが不要

デメリット

文字数が増えると手間がかかる

行の高さを調整しないとレイアウトが崩れる

【方法②】対応フォントを使って縦書きを設定

メニューから縦書きを設定する方法もあります。

手順

Google Fonts から縦書きに対応したフォントを適用

例：「Yu Gothic」、「MS Mincho」など

セルの書式設定で縦書きに設定

メリットとデメリット

メリット

比較的簡単に実装可能

レイアウト調整の手間が少ない

デメリット

フォントの種類が限られる

他の環境で開くと表示が崩れる可能性がある

【方法③】Google Apps Script（GAS）を使って縦書き変換

Google Apps Script（GAS）を利用すれば自動で文字を縦書きに並べることが可能です。

手順

Googleスプレッドシートを開く

[拡張機能] → [Apps Script] を開く

以下のコードをコピーして貼り付ける

function convertToVertical() {
  var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet().getActiveSheet();
  var range = sheet.getActiveRange();
  var values = range.getValues();
  
  for (var i = 0; i < values.length; i++) {
    for (var j = 0; j < values[i].length; j++) {
      var text = values[i][j].toString();
      var verticalText = text.split('').join('\n');
      sheet.getRange(i + 1, j + 1).setValue(verticalText);
    }
  }
}

スクリプトを実行すると選択したセルの内容が縦書き風に変換される

メリットとデメリット

メリット

自動化できるので大量のデータに適用可能

手間がかからない

デメリット

初回設定にプログラムの知識が必要

スクリプトの実行権限が必要

方法④：画像として縦書きを挿入

デザイン性を重視する場合は画像として縦書きテキストを作成し、スプレッドシートに挿入する方法も有効です。

手順

Canva や PowerPoint で縦書きのテキストを作成

画像としてエクスポート（PNG形式推奨）

スプレッドシートに画像を挿入

メリットとデメリット

メリット

レイアウトが崩れない

デザイン性が高い

デメリット

文字の編集ができない

更新のたびに画像を作り直す必要がある

まとめ

用途に応じて最適な方法を選びGoogleスプレッドシートで縦書きを活用してみてください！