Figmaはデザイナーにとって欠かせないツールであり、その機能を拡張するプラグインは作業効率をさらに向上させます。特に「Color Style Guide」プラグインは、プロジェクト全体のカラーマネジメントを簡素化し、統一感を保つために重要な役割を果たします。本記事では、利用シーンと操作方法の2つの視点から、このプラグインの活用方法を詳しく解説します。
利用シーン
プロジェクト全体で色の一貫性を保つ
デザインプロジェクトにおいて、色の一貫性はブランドイメージやユーザーエクスペリエンスに大きな影響を与えます。Color Style Guideプラグインを利用することで、プロジェクト内で設定されたカラースタイルを簡単に管理し、共有することができます。特に以下のような状況で役立ちます。
複数人でのコラボレーション :チーム全体で同じカラーパレットを使用することで、デザインの統一感を保ちます。
ブランドデザインの維持 :ブランドガイドラインに従った色をプロジェクトに正確に反映させます。 効率的な変更管理 使用中のカラースタイルを一元管理することで、修正が容易になります。
デザインの整理整頓
複雑なプロジェクトでは、使用される色が増えることがよくあります。Color Style Guideは、以下のような整理整頓に役立ちます。
未使用の色の特定:プロジェクトに登録されているが使用されていないカラースタイルを特定し、整理できます。
類似色の統合:微妙に異なる類似色を簡単に見つけ、統合することでデザインを簡潔に保てます。
アクセシビリティの向上
ウェブやアプリのデザインにおいて、色のアクセシビリティは非常に重要です。このプラグインは、コントラスト比などの基準に基づいて配色の検証をサポートします。これにより、以下のようなメリットがあります。
色覚多様性を持つユーザーへの配慮
WCAG(Web Content Accessibility Guidelines)の準拠チェック
コンテンツの視認性向上
操作方法
プラグインのインストール
1.Figmaの画面下部にあるプラグインをクリックします。
2.「Plugins」タブを選択し、検索バーに「Color Style Guide」と入力します。
3.プラグインが表示されたら、「実行」をクリックしてインストールを完了させます。
カラースタイルの生成と確認
ステップ1: 自動的にカラースタイルを生成
Color Style Guideは、現在のプロジェクトで使用されているすべての色をスキャンし、カラースタイルを自動生成します。
1.「Scan Colors」をクリック
プラグインを起動した後、「Scan Colors」ボタンを押すと、プロジェクト内で使用されているすべての色が一覧表示されます。
2.色の整理
プロジェクト内で重複している色や類似色を統合するオプションが表示されます。
ステップ2: カラーパレットの確認
スキャン結果には、プロジェクト内で使用されている全色の一覧が表示されます。
- 各色には以下の情報が含まれます
- 色コード(HEX, RGB, HSLなど)
- 使用頻度
- 関連するコンポーネントやレイヤー
- フィルター機能を使って、特定の色のみを表示可能です。
カラースタイルの整理と管理
ステップ1: 不要な色の削除
未使用のカラースタイルを簡単に削除できます。
- 「Unused Colors」を確認
未使用の色リストが表示されるので、不要な色を選択して削除します。 - 「Merge Colors」を使用
類似色を1つのカラースタイルに統合することで、パレットを整理します。
ステップ2: 名前の付け直し
整理したカラースタイルにわかりやすい名前を付けることで、他のデザイナーや開発者がより簡単に理解できます。
- 色名を編集
一覧から色を選び、名前を変更します。 - 命名規則を適用
「Apply Naming Convention」機能で命名規則を一括適用できます。
アクセシビリティの確認
コントラスト比チェック
- 「Accessibility」タブを選択
プラグイン内でアクセシビリティオプションを開きます。 - 色のペアを検証
テキストと背景色のコントラスト比を自動計算します。WCAG基準(AAやAAA)に基づいた結果が表示されます。 - 改善提案を実行
不適合のペアには改善提案が提示され、適切な代替色を選択可能です。
カラースタイルのエクスポート
Color Style Guideでは、カラーパレットをエクスポートして他のツールやプロジェクトで使用することも可能です。
- 「Export」ボタンをクリック
プラグイン内の「Export」機能を使って、カラースタイルをJSONやCSS変数形式でエクスポートします。 - 外部ツールとの連携
開発者に共有して、コーディングに使用できます。
応用的な使い方
プロジェクト間でのカラースタイルの共有
カラースタイルをエクスポートして別のFigmaプロジェクトにインポートすることで、ブランドガイドラインを異なるプロジェクトに簡単に適用できます。
デザインレビューのサポート
デザインレビュー時に、カラースタイルの使用状況を視覚的に確認し、改善ポイントを特定できます。
まとめ
Color Style Guideプラグインは、Figmaでのカラーマネジメントを効率化し、プロジェクト全体の色の一貫性とアクセシビリティを向上させます。特に、以下のような利点があります。 – カラースタイルの自動生成と整理 – 未使用の色や類似色の管理 – アクセシビリティの確認と改善 – 他のツールやプロジェクトへのエクスポート機能 Figmaを最大限に活用するために、このプラグインを導入し、デザインプロセスをよりスマートにしましょう。
当ゆけブログではバナーデザインやデザイン講座受講、その他の相談を随時受け付けています!お気軽にご相談ください!