
デザインシステムは企業や組織が一貫性のあるユーザー体験を提供するためのガイドラインやコンポーネントの集合体です。特に海外の大手企業は、独自のデザインシステムを構築し、ブランド価値の向上や開発効率の改善を図っています。当記事では海外で注目される8つのデザインシステムを紹介します。
Material Design(Google)
Googleが提供するMaterial Designは、物理的なメタファーを取り入れたデザインシステムです。影や動きを活用し、直感的で一貫性のあるユーザー体験を提供します。詳細なガイドラインと豊富なコンポーネントが特徴で、多くの開発者やデザイナーに利用されています。
Carbon Design System(IBM)
IBMが開発したCarbon Design Systemは、エンタープライズ向けのデザインシステムとして知られています。モジュール化されたコンポーネントとスタイルガイドを提供し、大規模なプロジェクトでも柔軟に対応可能です。アクセシビリティや国際化にも配慮されています。
Atlassian Design System
Atlassianの製品群(Jira、Confluenceなど)で使用されているデザインシステムです。シンプルで使いやすいUIコンポーネントと、明確なガイドラインが特徴です。ユーザー中心のデザイン哲学を持ち、製品間の一貫性を重視しています。
Polaris(Shopify)
Shopifyが提供するPolarisは、eコマース向けのデザインシステムです。オンラインストアの構築や管理を容易にするためのコンポーネントやスタイルガイドを備えています。ユーザーエクスペリエンスの向上とブランドの一貫性を追求しています。
Lightning Design System(Salesforce)
SalesforceのLightning Design Systemは、エンタープライズアプリケーション向けのデザインフレームワークです。再利用可能なコンポーネントとスタイルリソースを提供し、開発者とデザイナーの協力を促進します。アクセシビリティとレスポンシブデザインにも対応しています。
Lightning Design System(Salesforce)
Ant Design(Alibaba)
Alibabaが開発したAnt Designはエンタープライズ向けのUIデザインシステムです。洗練されたデザインと豊富なコンポーネントライブラリが特徴で、中国国内外で広く利用されています。Reactコンポーネントとして提供されており、開発効率を高めます。
Fluent Design System(Microsoft)
MicrosoftのFluent Design Systemは直感的で一貫性のあるユーザー体験を提供するためのデザインシステムです。光、深度、動きなどの要素を取り入れ、ユーザーインターフェースの美しさと使いやすさを追求しています。WindowsやOffice製品で広く採用されています。
Fluent Design System(Microsoft)
Spectrum(Adobe)
AdobeのSpectrumは同社の製品群に統一感を持たせるためのデザインシステムです。柔軟性と一貫性を重視し、多様なプラットフォームやデバイスでの最適なユーザー体験を提供します。デザイン原則やコンポーネントガイドラインが詳細に記載されています。
デザインシステム導入のメリット
デザインシステムを導入することで、以下のようなメリットが期待できます。
- 一貫性の向上
- 製品やサービス全体で統一されたデザインを提供し、ユーザーの混乱を防ぎます。
- 開発効率の向上
- 再利用可能なコンポーネントにより、開発時間を短縮し、品質を維持します。
- スケーラビリティ
- 新しい機能や製品追加時にも、既存のデザインシステムを活用することでスムーズに対応できます。
- コラボレーションの促進
- デザイナーと開発者間の共通言語として機能し、コミュニケーションを円滑にします。
デザインシステム導入時の注意点
しかし、デザインシステムの導入には以下のような課題も存在します。
- 初期コスト
- システムの構築やドキュメント作成に時間とリソースが必要です。
- 維持管理
- 技術の進歩やユーザーのニーズ変化に合わせて、システムを継続的に更新する
他にもクリエイターの収入アップ方法も紹介しているので、自分の給与に違和感がある方は覗いていってみてください。