この記事を書こうと思ったのは、完成したアプリを初めてブラウザで開いたときに思わず声が出たからです。
「動いてる」
その3文字を一人でつぶやいたとき、自分が今まで「自分にはできない」と思っていたことが、実はそうではなかったのかもしれないと感じました。
プログラミングの勉強は何度か始めて、何度か挫折しています。コードを書くことへの苦手意識は今もあります。それでも「動くものを作れた」という体験をしたので、その過程を正直に書きます。
作ろうと思ったきっかけ
毎朝、複数のニュースサイトを順番に開いて気になる記事をスクラップする習慣があります。これが意外と時間がかかる。「自分が読みたいキーワードの記事だけを毎朝自動でまとめてくれるページがあったらいいな」とずっと思っていました。
既存のRSSリーダーは試したことがありますが、カスタマイズが難しくて続きませんでした。「自分専用のものを作れたらいいのに」という気持ちだけがあって、それを実現する手段がなかった状態です。
1日目:とにかく「作りたいもの」を伝えてみた
Claude Codeに最初に伝えたのはこうでした。「毎朝、自分が指定したキーワードに関連するニュース記事を検索して、タイトルとリンクをリスト表示するシンプルなWebページを作りたい。プログラミングはほとんど知らない。何から始めればいいか教えてほしい」
返ってきた回答に少し驚きました。機能の実現方法や技術スタックの選択肢を整理してくれた上で「初心者の場合はPythonで簡単なスクリプトを作るところから始めるのがおすすめです。まずどんな形のものを作りたいか、もう少し詳しく教えてもらえますか?」と聞いてきました。
「どんな形のものを作りたいか」。この問い返しが良かったと思います。いきなりコードを出すのではなく、自分の要望を引き出そうとしてくれた感じがしました。
30分くらい対話しながら要件を整理して、「まず毎朝のニュースを取得するPythonスクリプトを作る、次にそれをHTML形式で見られるようにする」という2ステップの計画が立ちました。
2〜3日目:最初の動くコードができた瞬間
翌日、Claude Codeに「昨日話した内容で、まずPythonスクリプトの最初のステップだけ作ってください」と指示しました。
コードが生成されました。そのままコピーして実行してみると——エラーが出ました。
以前の自分なら「やっぱりダメだ」とここで諦めていたと思います。でも今回は「エラーが出ました。こういうメッセージです」とClaude Codeに伝えました。すぐに「ライブラリがインストールされていません。このコマンドを実行してください」と返ってきました。
言われた通りにコマンドを実行して、もう一度スクリプトを実行しました。
ターミナルに文字が流れ始めて、キーワードに関連するニュースのタイトルが表示されました。これが「動いてる」の最初の体験でした。機能的にはまだシンプルで、タイトルだけが並んでいるだけです。でもこれが自分で作ったという感覚は、想像していたより大きかったです。
4〜5日目:詰まった場所と、そこからの脱出
次のステップはHTMLで表示する部分です。ここで初めて「指示しても意図通りにならない」という経験をしました。
「リンク付きのリストをHTMLで表示して」と言うと、確かにHTMLは生成されるのですが、デザインが想定と違う。「もう少しすっきりした見た目にして」と言っても、自分のイメージと出てくるものがずれ続けました。
気づいたのは「すっきり」という言葉が曖昧すぎることでした。「余白を大きく取って・フォントはサンセリフ体で・リンクは青ではなく黒で・ホバーしたときだけ下線が出る」と具体的に言い直したら、ほぼイメージ通りのものが出てきました。
「曖昧な表現は曖昧な結果を生む」は頭で知っていましたが、実際に体験するまで本当の意味ではわかっていませんでした。
7日目:完成と、残った課題
7日間でひとまず動くものができました。毎朝スクリプトを実行すると、指定キーワードのニュースリストがHTMLファイルに書き出されてブラウザで確認できる、という状態です。
完成度は70%くらいです。自動で毎朝実行されるわけではないし、キーワードを変えるたびにスクリプトを書き直す必要があります。でも「作ろうと思っていたもの」が形になったという意味では、目標は達成しました。
残った課題はClaude Codeに伝えてあります。「自動実行とキーワードの設定を簡単にしたい」と。次のセッションでそこから続きをやるつもりです。
この体験で変わったこと
「自分にはプログラミングは無理」という思い込みが少し崩れました。
正確に言うと「自分でコードを書く能力」はまだないと思っています。でも「コードが書けなくても動くものを作る能力」は身についた感覚があります。これが全く別物だということを、今回初めて体験しました。
Claude Codeが一番役に立ったのは、詰まったときに「なぜ詰まっているか」を教えてくれたことです。エラーの原因を説明してくれる・自分の指示の何が曖昧だったかを指摘してくれる・次に何をすればいいかを提示してくれる。これがあることで、一人でやっているのに一人ではない感覚がありました。
「作れた」という体験は、次の「作りたいもの」を思いつきやすくします。今は次に作るもののアイデアが3つあります。どれも1ヶ月前には「自分には無理」と思っていたものです。