
ChatGPTユーザーにとって、「4o」と「o1」という名前を聞いて「何それ?」「結局どっちがいいの?」と感じた人も多いのではないでしょうか。この記事ではOpenAIが提供する2つのモデル、ChatGPT-4o(2024年4月リリース)とChatGPT-4(o1)(2023年リリース)の違いをわかりやすくまとめました。
今のChatGPTで何ができるのか、どちらを使えば自分の目的に合っているのかを判断する参考になれば幸いです。
そもそも「4o」と「o1」って何?
まず簡単に整理しておきましょう。
- GPT-4(o1):2023年にリリースされた、従来のChatGPT-4(有料プランで利用可能)。
- GPT-4o(”o”は”omni”=万能の意味):2024年4月に発表された新しいモデル。無料プランでも使えるようになった。
両者とも「GPT-4」という枠組みの中にありますが、中身はけっこう違います。特にGPT-4oは性能面・応答速度・マルチモーダル対応(画像・音声など)で大きな進化を見せています。
処理スピードが段違いに速い
ChatGPT-4(o1)を使ったことがある人なら「やや反応が遅いな」と感じたことがあるはずです。とくに長文を出力させたり複雑なタスクをさせたりすると待ち時間が生じます。
一方でGPT-4oはこの点が大きく改善されています。
- 応答スピードが大幅に向上
- 軽い会話はもちろん、コーディングや論文生成のような重めのタスクでも高速処理
実際の体感としても、GPT-4oはサクサク動く感じがあり、従来の「考えてから話すAI」から「即レスしてくるAI」へと変貌しています。
無料ユーザーでも使える
ここが最大のポイントかもしれません。
これまで高性能なGPT-4(o1)は有料プラン(ChatGPT Plus:月額20ドル)限定でした。しかし、GPT-4oは無料ユーザーでも利用可能です。
ただし制限はあります。
プラン | モデル | 使用制限 |
---|---|---|
無料 | GPT-4o | 回数制限あり(多用するとGPT-3.5に切り替わる) |
有料(Plus) | GPT-4o / GPT-4(o1) | 高頻度・安定使用可 |
つまり無料でもGPT-4oの性能を体験できますが、頻繁に使うならPlusプランの方が快適です。
マルチモーダル対応の強化(画像・音声・動画)
GPT-4o最大の進化は「マルチモーダルAIとしての完成度」です。これまでのモデルはテキスト中心でしたがGPT-4oは違います。
画像理解がよりスマートに
- 手書きのメモ画像を読み取って要約
- グラフや表を認識して内容を解説
- 写真に写った料理の材料を推測する
これらが従来よりも精度高く・スピーディーにこなせるようになっています。
音声対応が本格的に
GPT-4oはリアルタイム音声会話に対応予定。OpenAIがデモで披露した通りまるで人間と電話しているような流れるような会話が可能になります。
- 会話中に感情を込めたトーンを出せる
- 相手の声に反応して数秒以内に返す
音声に感情や間の取り方が加わったことで、ユーザー体験は一気に「人間っぽく」なります。
コーディング能力も引き継ぎ強化
エンジニアやプログラミング学習者にとってGPTの「コードを書く能力」は重要なポイントです。
GPT-4oはGPT-4(o1)と同等かそれ以上のコーディングサポート能力を持っています。
- バグの発見・修正
- フレームワークを使ったコードの自動生成
- 自然言語からのコーディング変換
さらに処理スピードの向上によってやり取りが快適になったため、開発の相棒としての実用性が増しました。
モデルの“中身”が変わった?
GPT-4oとGPT-4(o1)の最大の技術的な違いは、「1つの統合モデルで処理しているかどうか」です。
- GPT-4(o1):テキスト、画像、音声などの処理に複数の別モデルを連携させていた
- GPT-4o:すべてを1つのモデルで処理(統合マルチモーダル)
これにより遅延が減り、誤変換やエラーも減っています。要するに「あちこちに処理を振ってたやつが、全部自分でできるようになった」というイメージです。
感情表現・人間らしさがアップ
最後にGPT-4oの会話スタイルについても触れておきましょう。
- 感情をこめた応答が可能
- 相手の意図をくみ取る力が向上
- 会話の流れを自然につなげる能力
このあたりが強化されたことでGPT-4oは「より人間的に会話できるAI」として大きな進化を遂げています。
まとめ:結局、どっちを使えばいい?
比較項目 | GPT-4(o1) | GPT-4o |
---|---|---|
処理速度 | やや遅い | かなり速い |
モーダル対応 | 一部連携 | 完全統合 |
感情・音声 | 限定的 | 高度に対応 |
無料プラン | 利用不可 | 利用可能(制限あり) |
対話の自然さ | 高い | さらに高い |
向いている人 | 安定性重視、開発者向け | 幅広い用途、初心者から上級者まで |
結論としてこれからChatGPTを使うなら、基本はGPT-4oでOKです。無料でも試せてスピードも正確さも向上。特に音声・画像といった入力を使いたいなら迷う理由はありません。
ただし業務での継続利用や大規模タスクがある場合は、PlusプランでGPT-4oの制限を外しつつ、必要に応じてGPT-4(o1)も選択肢に含めるのがベストです。
おまけ:今後に期待できること
OpenAIはGPT-4oを「音声AIの新時代」と位置づけており、将来的には動画の理解や生成、本格的な通訳AIなどへの展開も期待されています。
2025年以降、AIとの付き合い方がもっと“リアル”になっていく中で、GPT-4oはそのスタート地点になるモデルと言ってよいでしょう。
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